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デジタル市場競争会議のモバイル・エコシステムに関する競争評価 最終報告は(意外にも)まとも

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既に報道等されていますが、先週の6月16日第7回 デジタル市場競争会議で、モバイル・エコシステムに関する競争評価 最終報告が行われ、公開されました。プレゼンテーション形式の概要ですら47ページ、正式文書は195ページもあります。

この中では、主としてスマホに関するOS、アプリストア、ブラウザ、検索サービスに対して現状と課題、案が提示されています。既にiPhoneとAndroidおよび運営主体としてのAppleとGoogleは、公共に大きな影響を与える存在であり、国からの影響を受けるのは仕方ないと思います。

中間報告でのディベロッパーの意見が酷かったので、どうなるかと思っていましたが、報告が力作なだけでなく、意外にも(失礼)まともと思いました。自由と平等、そして安全のためにどうするか、最終結論は書かれていませんが、課題と対応案は挙げられています。

目立つ報道や意見は、アプリストアに関するものが多いですが、今回の報告はアプリストアだけではありません。また、アプリストアにしても、報告で単純なサイドローディングを勧めているわけでもありません。

確かに、セキュリティ等を確保したアプリストアは運用が大変なのは言うまでもなく、単純なコストダウンは難しいだけでなく、名乗り出る業者がいるかも疑問です。しかし、もし複数業者で有効に回らないようであれば、おそらく国は直接AppleやGoogleのストアの監督・監査を実施することになるでしょう。公共交通機関や電力会社が価格すら監督されているように。それも望まない姿では?

なお、今回は主としてOS、アプリストア、ブラウザ、検索サービスでしたが、次は健康や運動データまで含む個人情報管理が課題になる感じがします。

今回の報告に意見を言う人は、せめて概要を読んでからにしましょうね。

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