オルタナティブ・ブログ > 路の上で >

日頃考えていることをぽちぽち書きます。

「モバイル・エコシステムに関する競争評価 中間報告」はユーザー視点が少ない

»

4月26日公示された、以下の意見募集、前者は皆さんも関心の高いはずのAppleやGoogleによるスマホ・エコシステムへの影響について、評価して中間報告されています。
「モバイル・エコシステムに関する競争評価 中間報告」及び「新たな顧客接点(ボイスアシスタント及びウェアラブル)に関する競争評価 中間報告」に対する意見募集について

前者の「モバイル・エコシステムに関する競争評価 中間報告」しか読めていませんが、これだけでなんと280ページもあります。

僕は「モバイル・エコシステム」では単なるユーザーに過ぎませんが、むしろそのためかもしれませんが、中間報告を読んでいて、相当にフラストレーションを感じました。理由は二つ。

  • 前半の「I. 総論」は、ひたすら「ないか」と仮説ばかり、つまり半ば願望で終わっていること
  • 後半の「II. 各論」はディベロッパーの意見集で、多くはユーザー視点ではなく自分達がやりたいことをやりたいと言っていること(最初は面白く読んでいたのですが、次第にフラストレーション)

確かにGoogleやAppleが競合となるアプリやサービスを提供していることに対する危惧はわかります。特に、AppleのIn-App-Purchaseの強制や、UWBやNFC等へのアクセス制限への批判はわかります。しかし、逆にGoogleやAppleが統合しているが故に、セキュリティやユーザビリティが向上しているのは間違いありません。それを抜きにして、ディベロッパー視点のみで機会均等を検討していることに、強い危機感を持ちます。両者のバランスを取らないと。

真面目にやるならば、多くは標準化規格のように国も絡む第三者機関管理にするしかないかもしれません。間違いなく進歩のスピードは落ちますが、最近の進歩のスピードは激しすぎるのでちょうど良いかも。

今回の意見募集は、全体と、個々に求められている項目についての2種類あります。前者に向けてどうまとめるか悩んでいるところ。締め切りは6月10日です。

Comment(0)