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「ブロックチェーンは分散か?」という論文を読む

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タイトルは意訳です。先日、DARPAの支援を受けたTrail of Bitsによる論文、Are blockchains decentralized?が発表されました。このURLは紹介のblogで、論文は、その中から行ける、
Are Blockchains Decentralized?
Unintended Centralities in Distributed Ledgers

です。

残念ながら、僕は細かな記述までは理解できませんが、概要としては、技術は分散であっても、実装やネットワークと言った条件や現実の運用から分散ではなくなってしまう、と理解しました。そのために結果として脆弱なところがある、と。blogのKey findingsや、論文のExecutive Summaryによくまとまっています。なんとなく、主たる責任者がいない運用環境では、直接の儲けに繋がらないセキュリティを高めるモチベーションは低いのかもしれない、と思いました。

僕はこの論文を読んでふむふむと思う程度の知識しかありませんから、ぜひ実際に運営に関わっている人からの意見を聞きたいところです。この通りだとしたら、とても信頼できないプラットフォームということになってしまいますから。その可能性があるから、DARPAも支援したのでしょう。

なお、論文の章構成は次の通りで、意味のわかる人には刺激的かもしれません。
Scrutinizing Blockchain Immutability
The Nakamoto Coefficient
Consensus Centrality: Mining Pool Vulnerabilities
Sybil and Eclipse Attacks: The "Other" 51%
Distributed Organization and the Power Law
Network Centrality
Software Centrality

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