Verge Motorcycles社の電動モーターサイクル
CES 2026で出展があったためか、一部で話題になっています。バイクと書くと自転車との区別が曖昧なためタイトルはモーターサイクルを使いましたが、以降バイクにします。
Verge Motorcycles
ただ、同社の最初のプレスリリースは2022年11月で、今回が初めての展示ではありません。とは言え、バイク乗りの僕には興味津々の情報です。
さて、この電動バイクの最大の特徴は、全個体電池(Solid-State Battery)を搭載し、リヤホイールに内蔵されたHubless Donut Motorを駆動することでしょう。そのため、チェーンやシャフトのような駆動部がなく、リヤホイールが大きく空洞な特徴的な外見をしています。車両を駆動するレベルの全個体電池は他社がまだ量産化していない状況であり、おそらく各社は入手できるようになり次第、研究するでしょう。報告が楽しみです。
その他、新興メーカーらしく、OTAによるソフトウェア更新があったり、通常のバイクのガソリンタンクに当たる場所にある大きなディスプレイがあったり。また、変速機構は不要なため、左ハンドルのレバーはリヤブレーキです。電動と関係なく面白いのは、フットレストが2セットあり、二人乗り時に使うだけでなく、走行時の姿勢に応じて、前・後を使い分けられること。二人乗りの時、前のみを使用するライダーは無理あるかも。
今の所の販売先はヨーロッパとアメリカで、充電方式は販売先に応じてCCSもしくはNACS。価格は約3万ユーロから。一回の充電での走行距離は、正直に条件での差異を書いており、街中で600km、ハイウェイで315kmだそうです。最初、600kmだけを見たときに、通常使用の一日の走行距離として十分と思いましたが、ハイウェイで315kmでは追加充電が必要です。全個体電池なので、充電時間は短いとのこと。
ここからは懸念点。回転するホイール側とそれを固定する側、どちらもバネ下にモーターがあり、慣性重量が気になります。傾きを変えにくい、つまりは重く感ずる特性があるかもしれません。リンクは載せませんが、公式公開されているYouTube動画を見る限り、生産の様子は手作り感満載でばらつきが気になりますし、ステアリングバー、シート、リヤスイングアーム等は量産品の造作に見えません。
つまり、まさにお金持ちのホビー向けと思いました。
そして、本機が搭載する技術を提供するのが、Donut Labです。バッテリー、モーター、制御ボード、OSや開発環境まで提供していますが、最初のプレスリリースは2025年2月。
どちらの会社も、自分たちの素性をWebにほとんど書いていません。どこが本拠地なのかすらわかりませんし、これだけの開発資金をどこから得ているのかもわかりません。エストニアで生産しているようなことは動画で言っていましたけど。そして、趣味の車両であるのにも関わらず、動画等に走行中の映像が少ないことも気になります。
日本に持ってきて公道を走るには、まず車検を通るかが第一の課題。次が充電です。左側通行ですからUK仕様が親和性は高いですが、充電がCCS。US仕様はNACSでも、右側通行仕様でしょう。ヘッドライト等が(ディーラー等が使うようなツールで)設定で変更できるか。上に書いたように、お金があったとしても僕が購入することはありませんけど、機会があれば試乗したいです。