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復刻されたbit誌を読んで

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Kindleで復刻されて話題になった、bit誌。僕は大学に入学して間も無くの1983年から終了する2001年まで、購読していました。復刻は、技術雑誌 電子復刻の取り組みなのですね。

さて、どれかひとつ読んで見ようと、Amazon.co.jpで一通り表紙を眺め、「並行プロセス記述言語occam」のタイトルを見て1984年10月号にしました。目次から単発記事および短期連載を挙げてみると、次の通り。
パソコンによる音楽演奏
並行プロセス記述言語occam (1)
16ビット・パソコンのCとOSの可能性について(2)
LISPコンファレンスに出席して
エッシャーの滝と事務処理ソフトウェア
エディタを作ろう(1)
MS-DOSプログラミング入門(4)
考える道具としてのLISP入門(完)

この他にも連載記事があり、全体として174ページ。充実しています。occamの記事はぼんやりと記憶がありました。そして、独特の翻訳用語が多用されていて違和感を覚えた「エディタを作ろう」も。30年近く経て、もはや研究要素や解説記事にならないことがあるのは当然ですが、意外にも今も通用することも多々あります。当然その時の流れはあるわけで、目次に出てきませんが、Prologは多数言及されているだけでなく、広告に多数の処理系が出ています。目次に出ているLISPすら、若い人はあまり知らないのではないでしょうか。どちらも言語です。occamもInmos社のマイクロプロセッサ、Transputer用に開発され、非常に特徴的な機能・構文を持っていましたが、残念ながら僕は使う機会はありませんでした。Wikipediaの記事によると、GoやPythonに影響を与えたそうです。

ところで、広告の懐かしい名前を見ていて興味半分で調べたところ、企業・団体45のうち、17は存続、12は買収等されて名前は変わっているものの存続、2は破産、14は見つけられませんでした。40年近く経って存続しているのはすごい。

紙の時代のbit誌は扱う書籍店が限られ、大学で購入できた学生時代はともかく、就職してから苦労しました。最終的には郵送で購入していた記憶があります。

さて、bit誌をより後に購読開始し、最終的に唯一の技術誌として購読していた日経エレクトロニクス誌。5年ほど前から中身も厚さも薄くなり、冒頭の特集記事は日経ビジネスで扱うような内容で、不満を感じており、ちょうど3年契約の切れる先月でやめました。何かひとつは技術誌を購読しようと考えていて、今の候補はインターフェース誌です。学生時代に購読していたことがあるのですが、今度は続くでしょうか。

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