1月28日はData Privacy Dayでした
1月28日はData Privacy Day (ヨーロッパではData Protection Day)でした。昔から知っているように書きましたが、今年初めて知りました。Wikipediaの記事によると、欧州評議会がEuropean Data Protection Dayとして始めたそうです。
知ったきっかけは、Appleの以下発表です。
Appleにおけるデータプライバシーデー:透明性の向上と裁量権を強化
iOS 14とともに導入予定だった保護機能のことです。この文書から参照されている以下PDFで、背景がよく解説されています。
A Day in the Life of Your Data
それによると、超要約すると、次のようなことが書かれています。
- アプリの機能に関係ない情報まで収集する
- 単体のアプリではプライバシー等保護されていても、複数アプリから得られた匿名個人情報の突き合わせで、より詳細な情報になる
- 一方で突き合わせた結果には誤りが多い
Facebookは中小企業のビジネスを持ち出して反論していますが、今回はFacebookの方が言い分が弱いと思います。個人の知らないところで、その情報を突き合わせて、自分のビジネスに使うのは駄目でしょう。今回のAppleの仕組みは、情報の提供を個人が判断できるようにしただけですから。
日本でも経団連とか、すぐにゆるい条件の個人情報の利用を持ち出します。安易に信じてはいけないと思います。
今の所、僕の場合、Facebookの広告の効果もよくわかりませんし、Amazon.co.jpのお勧めが当たった試しがありません。余計なお世話ばかり。
一方、Appleもかっこいいこと言っていても、しばしば誤りを起こします。しかも、ユーザー等から指摘されてから改める。今回も上記発表文書中に次のように書かれているので、どこまで信じて良いのやら。下線は僕です。
App Tracking Transparency(アプリケーションのトラッキング申告)を通じて、Apple以外の企業が所有·運営するアプリケーションやウェブサイトを通じてユーザーデータを追跡する場合
原文がどうなっているか確認したら、次の通り。こちらも下線は僕。
App Tracking Transparency will require apps to get the user's permission before tracking their data across apps or websites owned by other companies
Appleすら、個人から見れば、Facebook等の企業と同じであるのは言うまでもなく、なぜApple自身が排除されるのか理解できません。