Apple WWDC 2018 KeynoteとPlatforms State of the Unionを見る
今年もこの季節になりました。WWDC 2018 Keynoteはリアルタイムに見て、モヤモヤした印象だったので、2018 Platforms State of the Unionを後ほど見ました。
Keynoteでモヤモヤしたのは、各OSのユーザー向けの機能ばかり言っていて、開発者向けでなかったから。iOS 12が、iOS 11と同じiPhone 5sに対応し、性能が向上するのは素晴らしいけれども、今まで古い機種で速度を落として買い替えを促していると非難されたことへの対応もあるでしょう。アプリ等の使用時間を見れるScreen Timeも同じこと。どちらも非難される前に発表していれば、素晴らしかったのに。何もしないより遥かに良いとはいえ、褒めている記事には違和感を覚えます。Siri Shortcutsは便利かな?
Platforms State of the Unionは、当然ながら、各OSやXcodeの新機能が紹介され、観客の反応が面白かったです。例えば、Xcodeのエディタの新機能紹介で、歓声が上がるとか。テキストの矩形選択や、インテリジェントな複数選択・修正もありました。後者はどこまでうまく動作するでしょうか。
大きなアナウンスは、Keynoteでもありましたが、macOSへのUIKitの搭載でしょう。iOSアプリの移植や同時開発がますます容易になります。登場は来年ですけど。AppleはmacOSとiOSのmergeにはNoと答えていましたが、ますますAPIの共有化が進み、いずれはiOSとtvOSやwatchOSと同じような差異になっていくのではないでしょうか。
いずれのOSも機能はますます肥大化。macOSの32bit対応終了(予定)とか、OpenGL、OpenGL|ESと OpenCLの対応終了とか、古いAPIの処分も進んでいますが、内部構造がますます複雑になっていくことには変わりません。便利なだけでなく、設計者の想定しないセキュリティホールが今後も出てきそうです。