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Windows Phoneの開発スピードが遅い感じがする

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先週のWindows Phone 8の発表(ITmediaの記事)を聞いて考えたこと。
AndroidやiOSを追いかけている立場であるのにも関わらず、Windows Phoneの開発スピードは遅い感じがします。

Windows Phoneを振り返ると、先代のWindows Mobile 6.5が発売されたのは2009年10月。
それを改良して2010年10月に登場したのがWindows Phone 7。以降、7.5が2011年8月、最新の8が今年の秋と続きます。つまり、3バージョンで、メジャーバッジョンアップは今回が初めて。8と共に出る7.8は7系列と8系列の互換性が無いためのリリースなので、ここの数の議論からは省きます。

さて、Androidはどうでしょう。
Windows Phoneが発売された時点で2.2。以降、2.3、3.0、3.1、3.2、4.0と進化しています。次のバージョン(4.1?)も近いはず。3シリーズがタブレット専用なのが微妙ですが、7バージョンで、メジャーバージョンアップは2回。

iOSは、Windows Phone時点で4.1。以降、4.2、4.3、5.0、5.1と進化し、秋に6.0。6バージョンで、メジャーバージョンアップは2回。

Windows Phoneのバージョンアップは明らかに少ない。バージョンアップが少ないことが開発スピードが遅いことであると言い切ることはできませんが、今時点では先行者に追いつくほどの更新ができているとは思えません。Microsoftの戦略はどうなっているのでしょうか。

同じようにMicrosoftが出遅れたWebブラウザーを振り返ってみましょう。
Internet Explorerの1.0は、Netscape Navigatorに約1年遅れて1995年8月に登場しました。しかし、同年の11月には2.0、翌年8月に3.0、翌々年(1997年)9月には4.0と、激しく開発して行きます。これに対して、Netscapeは、1995年9月が2.0、翌年8月に3.0、翌々年(1997年)6月に4.0と、Microsoftと同等のスピードで開発して行きますが、いろいろな要因で脱落して行くのは皆様ご存知の通り(とは言え、血筋はFirefoxに残ります)。

今のWindows PhoneへのMicrosoftの対応は、当時のInternet Explorerに対するそれと明らかに異なります。
また、タブレットにはWindows 8/RTで臨むようですから、これもAndroid/iOSに比較して更新スピードが遅くなると想像できます。
変化が少ない方が業務用途には良いですし、今までの資産がありますから、業務用のスマートフォンおよびタブレットではMicrosoftが拡大する可能性はあります。一方、コンシューマー向けのそれでは、Microsoftは当分追いつかないのではないかと想像します。いや、業務用もBYOD (Bring Your Own Device、ひどい略語と思うのは僕だけ?)ではきついかも...

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