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子供の発想の殺され方

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5歳の子供が母親と買い物に行っていた。牛乳を買うとき、子供は2パック買おうと母親に言った。しかし、母親は、いや、1パックでいいと答え、子供の意見を却下した。

子供がどうして牛乳を2パック買おうとしたかというと、牛乳を飲もうとする時、時々足りなくなることがあったからである。それなら一度牛乳2パック買えば、問題が解決されると考えていたようだ。1パック目が飲み終わったら、2パック目があるし、牛乳がなくなる心配がなくなる。5歳のこどもにとっては、なかなかのいいアイデアだ。

だが、母親は牛乳がたまになくなることをまったく問題だと思っていない。毎日のように買い物に行っているし、一度に牛乳を2パック買ったら、冷蔵庫内のスペースも減るし、牛乳の賞味期限も気になる。

さらに、母親の心の深層には、子供の一言で自分の毎日の行動パターンを変えるわけがあるまいというプライドが潜んでいるのではないか、と私が考えている。

私が気になるのは、牛乳を1パック買うか、2パック買うかのことではなく、子供が自分の意見が安易に否定され、段々自分の意見を言わなくなることである。

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