アーリアドプター(ビジョナリー)が「ハイテク業界を引っ張って行くのである」
»
ビジョナリーが求めているのは単なる改善ではなく、ブレークスルーなのである。彼らにとってテクノロジーが重要なのは、それが夢を実現してくれるからに他ならない。
・・・
新しいテクノロジーへの先行投資がこれまでとは「桁違いの」アウトプットをもたらしてくれるとビジョナリーが判断すれば、かれらはその夢を実現するために大きなリスクをも辞さない。ビジョナリーは、このようにしてハイテク業界を引っ張っていくのである。ビジョナリーが相手にするベンダーは資金力も十分でなく、製品はまだホワイトボードに描いた設計図に毛が生えた程度であり、おまけに製品の話をするエンジニアのボスは、ロシアの怪僧ラスプーチンと見紛うばかりの形相をしている。ビジョナリーは多数派がしめるメインストリートからみれば自分たちが「はみ出し者」であることは十分承知しているが、新技術を使って競合他社を出し抜くためには、それは覚悟のうえである。
キャズム by ジェフリー・ムーア
(ハイテクをブレイクさせる【超】マーケティング理論)
第2章 ハイテク・マーケティング ― 悟り第53頁
SpecialPR