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【昼間から語り合いました】繁盛するお店の条件とは?

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先日、三軒茶屋にある高橋治療院の高橋先生とランチミーティングをごいっしょさせていただいたのですが、話題はもっぱら「商売とはどうあるべきか?」でした。なかなかアツかったですね。

そもそも高橋さんがソフトカイロの治療院を開業したのは、ご自身の経験が元になっています。
実は10歳のときにスポーツカーに跳ねられ、三ヶ月の入院をされたのです。しかし、頭痛、肩こり、めまいなどの症状はよくならず、その後も後遺症がずっと続くことになります。
西洋医療の病院を転々としましたが早々にさじを投げられ、最後の頼りとすがったいろいろな東洋医学でも、その症状を改善させることはできませんでした。

そこで一念発起。
高橋少年は幼いながらも「自分で治すしかない!」と決意し、古今東西の書物を読み漁り、自分の体を実験台にして、独学で体質改善をし、高校生のころにようやく完治となったのです。

この辛い辛い経験から、高橋さんは「同じように方方をたらい回しにされてる人を救いたい!改善のお手伝いがしたい!」と強く思い、大学在学中に夜間で鍼灸指圧専門学校に通い免許を取得。カイロプラクティック専門学院も2つ卒業されています。ものすごい気迫を感じます!
そして、今年で開業25年目となります。

こういう「思い」を聞かされたら、信頼感というものがググっとしかも自然に芽生えますよね。
カイロプラクティックは保険も効かないので、一見治療費としては高めに思えるのですが、「この先生ならなんとかしてくれそうだ!」と期待を寄せることになります。

しかし、世の中、仕事に対する「思い」や「こだわり」に関して、そういう人ばかりではないわけです。
実際に鍼灸指圧学校の同級生が言っていたらしいのですが、なんで鍼灸指圧の勉強をしているのか聞いた時、
「いや、会社もつまんないし、なんか近所の治療院が儲かってそうに見えたんで、やってみよっかなーって思ってさ。」
・・・こういう人もいると。

うーん、その差は歴然ですよね。
というか、そんな人に診てもらいたくないです。(ノД`)

そんなことをお話しているときに、お料理が運ばれてきました。
このブログでも何度かご紹介している、渋谷の「かつ吉」さんにお邪魔していたのですが、いつもながらの盛りだくさんのおもてなし。
以前から通っている高橋さんも思わず、
どうしてここは、いつもこんなにまでしてくれるんでしょうね?どんなミッションでやっていらっしゃるのかな?」

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確かに。もう3年以上通っていますが、それを意識したこと、なかったなぁ。
お店のウェブサイトにも、対外的なミッションみたいなものは見当たりません。

でも、お店に行けば自然と伝わってくるんですよね。
「お客様に、楽しく美味しいお料理を食べて欲しい!かつ吉にいる間は、とにかく快適に過ごしていただきたい!」
という「雰囲気」が。

それが料理にも表れ、店員さんの接客態度にも表れ、お店の清潔さや調度品などに表れているのだなと。
わざわざ言葉に出さなくても、おもてなしする側の心の真ん中に、それがあれば、ちゃんと伝わる好例だと思います。

その結果が、いつも昼の12時前に席がほぼほぼ埋まってしまう繁盛であるわけです。
(僭越ながら)天晴としか言い様がありません。

そこでふと思ったのが、「うちはどうなんだろう?」ということ。
こんなこと偉そうに書いておりますが、つばめやもそういった「外向けのミッション」はないようです。少なくとも社長や先代から聞いたことはありません。

な、何もないのか?
若干落ち込みかけたそのとき、あるフレーズが浮かび上がってきました。
「お人好し」

わたくしもこの10年しかおりませんので、創業した昭和23年からの流れは全然わかりませんが、わたくしがいる間に感じた社員の雰囲気がそれです。
そしてそう言っているわたくしもそんな傾向はあります。(笑)

でも、それって言い換えれば、「押しが弱い」ということにもつながります。

例えば、アスクルの代理店事業などで、他社とお客様の奪い合いになったとします。
ガンガン攻めてくる相手と比べたら、きっとうちはデッドヒートを繰り広げる前に引いちゃうんじゃないかなと。
「そこまで無理して商売する必要ないよ~。」みたいな。

西洋風の「ビジネス」の観点ですと、甘いのかもしれませんが、実際これで65年間なんとかやってきてる。
つまり、そういうスタンスが心地よいと思ってくださるお客様もいるわけです。

「商売とはどうあるべきか?」の自社に関する答えが、「お人好し」ではバシッと決まりませんが、結局会社やお店というものは、何かいつも「思い」や「雰囲気」を醸し出していて、それに同調してくださるお客様とだけお付き合いが続いていくものだと思います。

ですから、各種ソーシャルメディアの発達で「思い」が伝えやすくなった昨今、これを使わない手はないですよね。だって今までなら一生会うはずのなかった遠い関係の方と、思いをシンクロできる可能性がグワッと広がったのですから。

以上、今回はこんな締めとさせていただきます。m(_ _)m

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