【レビュー】映画「ソーシャル・ネットワーク」 #sn140
冒頭、19歳のマーク・ザッカーバーグが彼女に振られるところから物語は始まります。
そしてその彼女を見返すために、速攻で作った「女の子ランキングサイト」がきっかけとなり、彼はfacebookというSNSを急速に展開していきます。
最初はハーバードの学生限定だったこのソーシャル・ネットワークが、各地の名門大学、そしてヨーロッパから全世界へと、瞬く間に広がっていく中で、共同創設者のエドゥアルド・サベリンとの間に亀裂が走り、そこへナップスターで世間を騒がせた起業家、ショーン・パーカーが拍車をかけちゃう、、、というストーリーです。
まぁ、アメリカの大学における、閉ざされた「社交クラブ」のことなど、文化的に馴染みのない部分も多いですが、ここ7年間くらいネットと付き合っている方なら、楽しめると思います。
SF超大作とかではないので、起伏に富んだ展開などはありませんが、要所要所で出てくるセリフが、「起業家魂」とでもいうべき、ベンチャーが大きくなっていくポイントを示していました。わたくしはそのあたりが印象的でしたね。
「誰もが欲しい情報、人間関係を可視化するんだ。」
「facebookは完成しない。ファッションと同じだ。」
「パーティーは11時でお開きにするのはクールじゃない。広告を載せるのはまだだ。」
「the facebook から the を取れ!そのほうがクールだ。」
「君が100校に増やす間に、おれなら2大陸に広げるね。」
誰がしゃべったのかは見てのお楽しみですが、こうしていくつかのターニングポイントをうまく乗り切ったからこそ、今のfacebookがあるのだと思うと、非常に興味深いものです。
(ちなみに上のセリフはかなりいい加減な覚えですのでスミマセン。)
アイデアをパクったとして訴える元上級生、そして一時期社外へ追放したサベリンの両者による訴訟をお金で和解することになったマークは、ボーっとした表情でfacebookを立ち上げます。
そしてかつて振られた彼女を検索、友達申請をして、承認の返事が来ないかカチカチと何度も更新ボタンを押すシーンで、ビートルズの「あの曲」が流れておしまいとなります。
国民の半分以上がfacebookを空気のように使っているアメリカではかなり受けているようですが、まだまだ普及途上の日本ではどこまで受け入れられるか?
映画のヒットの行方も含めて、2011年はあらためてフェイスブックに注目したいと思います。年明け、1/15から公開です。(監督:デヴィット・フィンチャー、製作総指揮:ケヴィン・スペイシー)
※原作はこちら。(結構そのままらしい)