日大の諸々出来事で見た20歳の若者と良い大人、悪い大人
昨日の日大 宮川選手の会見は、やってしまったことは許されないとはいえ、潔さと誠実さが伝わりました。
そして、この20歳の若者の周りにいる良い大人の存在をとても強く感じ、安心した思いを持ちました。違反直後から一緒に動いていた父親(もちろん母親も)、昨日の会見で同席した弁護士(選手の会見での発言よりも個人的にはむしろこの弁護士の会見前後の発言に心打たれました)、彼のことをさまざま配慮した関学の関係者(真実を述べることを促す発言や謝罪に訪れている事を伏せていた事など)により、宮川選手が違反以後に間違えた選択をしないようにしっかりサポートされていたと思います。宮川選手だけではなく、被害者の学生に対しても同様だっただろうと思います。
もちろん、悪い大人もしっかり存在しています。監督、コーチ、大学関係者の一部(あえて一部とさせて頂きます)。まあ、いつでもどこにでも悪い奴はいますから、そこは実は私自身は「まあいるだろうな」程度の感想です。
子供は生まれた時は泣いたり笑ったりすることでしか自分の感情を伝えられません。とても手がかかります。しかし成長するにつれ、徐々に自分で自分の事ができるようになります。自分でトイレに行けるようになったり、こぼしながらもご飯を食べられるようになったり。そうそう、私などは子供がコンビニにお使いできるようになったときは、「やったー!」と喜んだことを覚えています。調子に乗って「ビール買ってきて~」と頼んで、店員さんに「親御さんにお願いしてね」と言われたと聞いたときには青ざめましたが(苦笑)
こうやって子供との関わりあい方は、子供が成長するにつれ変わって行きます。私も次男が20歳になり、いままでのような手をかけるサポートではなく、互いの考え方に影響を与え合うという、関わり合い方の変化を実感しています。
一人の若者を社会に送り出すとき、そして送り出した後の長い年月、やはり「良い大人」として関わっていきたいですよね。
でもふと考えると、、、 自分の子供にはそう在れる自信はちょっとはあるのですが、その他の若者、例えば会社の若手社員だったり、コミュニティで知り合う若者だったりに、「良い大人」でいられている自信はありません。ちょっと情けないですね。
極端な例でいうと、SNSでの今回の件でのさまざまな書き込み。「日大を解体せよ」だとか、「日大生何を考えてる!」だとか、「情けない」だとか、「そんな大学やめてしまえ」とか・・・。そんな無責任なことを他人のお子様だと言えてしまったりします。
しかし、、、実は私の次男は日大生です。なので今回の騒動は、プチ当事者としてかなり興味深く見ていました。
スポーツ科学部ですが、おそらく宮川選手と同じ学部です(間違えていたらごめんなさい)。そして同じ歳。同学年ではありませんが、もしかしたら面識くらいはあるかもしれません。同じ学部には、この冬、平昌オリンピックで活躍した選手もいます(あまりこの次元の話題と一緒に名前を挙げてしまうのは申し訳ないのであえて伏せます)。 そして同じ三軒茶屋キャンパスには危機管理学部もあります。なのでやはりSNSでは「いったい何を教えているんだ」など揶揄する書き込みも多いですね。スポーツ科学部、危機管理学部ともに、創立3年の若い学部です。
そういう訳で、私の日大生に向けての思いは、「日大生、頑張れ!」です。
息子はスポーツトレーナーになりたくてこの学部に入りました。スポーツ選手としてであれ、息子の様に他の目的をもった 者であれ、真摯にスポーツと向き合っていると思います。危機管理学部の生徒さん達もきっと各々目的を持って大学で学んでいるでしょう。
日大にいる悪い大人たち(本当に悪いのか、どの程度悪いのかはまだわかりませんが)には何の要望もありません。しかし、良い大人たちも少しはいるでしょう。そういう方々には是非学生達と共に今回のことをじっくり考えて欲しいと思っています。
頑張れ!日大生!
この後の流れによっては、もっと厳しい状況に置かれるかもしれません。特にスポーツに関わる学生たちは辛いでしょう。
しかし、今ここでこの状況に真摯に向き合って、仲間や周囲の良い大人と議論することにより、きっと君たちの将来に何かしらのプラスの作用を及ぼすと思います。そう願っています。
これからの日大を良い方向に向かわせるのは、わずかな良い大人と多くの学生たちだと思います。
皆さんも良い大人たちとして学生たちを陰ながら応援してくださるととても嬉しいです。 どうぞよろしくお願いします。