言った側と言われた側の「乖離」
日大側は何日か前に「指導と選手の受け取り方に乖離が起きていたことが問題の本質」というコメントを出しています。昨日の監督・コーチの会見でも似たような主旨の発言がなされていました。
多かれ少なかれ、おそらく乖離はあったのでしょう。
しかし本質は「乖離が起きていたこと」(現象として発生したこと)ではなく、「乖離を起こしてしまった両者の関係性」です。関係性に問題があったから乖離という現象が発生したのです。
今回の事柄から私たちも学ぶべきことがあります。
言った側と言われた側の「乖離」。
これは私たちの身近でも数多く起こっています。
「何度も同じことを伝えているの改善されない」
「言った通りの成果を出さない」
「いったい何を考えているのかわからない」
問題の本質は「関係性」にあると言いましたが、「強い立場」と「弱い立場」が明確な時に起こりやすいと思われます。
この関係性を改善するには、まずは「強い立場」の人間が「弱い立場」の人間へのアプローチを変えることが必要だと私は思います。
自分の言ったことが相手に伝わっているかどうかを確認するために、
「今伝えたことをどう受け止めたか(どう理解したか)、自分なりの言葉でいいので教えてもらえるかな?」
と語りかけてみましょう。
もし自分の言ったことが思ったように伝わっていなかったら、
「なるほど、どうしてそう思ったのかな?」
です。そして、"自分の伝え方"を反省しましょう。
決して
「なんでわからないんだ!?」
ではありません。
私たちが仕事でコミュニケーションを取る相手は、日大の指導者と選手ほど、「強い立場」「弱い立場」の差が大きいわけではありません。
きっとできると思います。
大事なことは、「何を言ったか」ではなく、「どう伝わったか」です。