NHK「ニュースウオッチ9」の空き巣とSNSについて取材を受けました
先週、11月1日の金曜日に連休前の「空き巣」に注意!との内容で、NHK「ニュースウオッチ9」 の取材を受けました。放送は同日でした。
番組の内容は、秋が最も空き巣被害が多いようで、行楽シーズン中の留守宅が狙われることが多く起きているようです。この空き巣、SNS等の書き込みから「留守」を確認し、実行している海外の事例から、国内でも警告を・・・という事でした。ちょうど3年前に書いた「Facebookの書き込みから情報を入手しTwitterで相手の行動を読む「最近の泥棒」はハイテクだ!」がきっかけだったようです。
海外の事例、イギリスでは「元窃盗団50人に調査したところ、SNSからの情報収集が78%」あり、アメリカでは「50軒で1000万円相当の被害」があったようです。
海外の事例であっても、日本との大きな違いはありません。インフラのSNSも同じですし、空き巣もいます。もし違いがあるとすれば、安全日本の中で薄れている危機意識くらいでしょうか。
今回コメントしたのは、空き巣に入る泥棒がネタとして使うSNSの話ですが、空き巣以外にも十分活用できてしまう内容です。空き巣ならば「まず場所を決めて」から、ネット情報を収集するはずです。成果物の多い場所へ入ることが目的です。その場所へ入るための「事前情報」としてネットを使っているに過ぎません。ターゲット(場所)ありきのネット情報収集です。
しかし、同じようにターゲットを絞り込むにも、空き巣以外ならばどうでしょうか? ストーカー、人への標的型攻撃、特定の人物・・・場所から人へターゲットが変われば、収集する情報ソース(SNS)が同じであっても、使い方や断片情報の拾い方は異なると思います。
結局は、空き巣に限らず、情報収集というもっと広い視点でみれば、情報セキュリティの意識行動になります。
このブログを読まれている方々は、少なくとも「セキュリティ意識」が高いと思っています。でも、全体からすれば「ほんのごく一部」の方々でしかありません。本当に知って欲しいのは、セキュリティなんか「ほとんど意識もしていない一般の方々」です。
元ネタとなったブログも、3年前に書いたものですし、SNSからの情報収集、GPS情報、EXIFに残る位置情報など、特に新しいものではありません。そんなの知ってるよ!と言われそうな内容ですが、知らない人もいることが重要であり、広く知らしめることが必要です。
情報の価値と同じで、自身では判断が出来ないものです。株価に影響を与える情報ならば、それを知る前と知った後では、情報価値が変わります。主婦の方々ならば、スーパーの特売情報みたいなものです。
情報ってものが無形なものなので、聞いた人の立場や状況によって、その価値も随分と変わってきます。
注意喚起という視点で言えば「余計なことを話さない」としか言いようがありませんが、行楽シーズン中の楽しさを半減しそうで、何ともな感じがしています。
知った上で使いこなしているのであれば、何も問題はないのですが、それらの脅威を知らずに使い続けていることは、大変マズイ状況です。どうしても、スマホなどは手元の中で完結してしまうので、その先に繋がったインターネットを意識することもないのですが、繋がっているからこそ、出来ることも知って頂きたいです。
断片情報を組み合わせることで、断片だけでは見えてこなかった「価値のある情報」へ変化していくものです。ジグソーパズルのピースと同じです。
前回も書きましたが「セキュリティ意識を向上させる3つのポイント」のように意識することが、一番の近道と考えております。