「プライバシー」の解釈が間違っている方と悪用する連中
どうも個人情報保護法がはじまってから、世の中おかしくなっているように思っています。情報を守ることは必要です。が、利便性を犠牲にした法律っておかしいなぁ・・・と思うのです。
成迫さんが書かれた 個人情報保護と個人情報活用を読み、私の思うプライバシーについて書いてみたくなりました。
日本では『プライバシー』を『個人情報保護』と訳してしまい、『セキュリティ』と混同されてしまいがちであるが、氏によれば、プライバシーの定義は以下だそうだ。
プライバシーの定義
個人が自分に関するどの情報を他社に知らせて、それがどう使われるかを、自分で決定する権利
プライバシーの定義は他にも色々とあるのですが、
放っておいてもらう権利(ウォーレン&ブランダイス)や知ってもらう権利(公文俊平先生)などがあります。引用した自分で決定する権利もあります。
私はプライバシーを「他人に知られたくない”ひみちゅ”や、侵害されたくない領域、イヤと感じる部分」だと思っています。イヤと感じることは、セクハラなどを感じる時に思うことと同じです。明確な定義などはなく、同じことでもイヤと思う相手がいるのです。子供のような言い方ですが、イヤなものはイヤなのです。
世の中、個人情報に過剰反応しています。町内会の住所録が作れないとか、先生に年賀状を送れない、就活するのに先輩の連絡先を知るのにも面倒な手続きが必要だったり。。。個人情報ってそこまでガードするべきなのでしょうか?
例えば個人情報の範囲を住基ネットで考えれば、住民票コード、氏名、生年月日、性別、住所だけです。こんなのアンケートなどでも十分に答えている項目です。これだけで、個人情報と騒ぐのが理解できません。そもそもDM等でも流通しているのです。
これを悪に利用している連中がいるから、そう思われてしまうのでしょう。さらなる混同は、個人情報を守るプライバシーマークなんて、訳のわからないことをしていることも原因と思っています。
プライバシーと個人情報は別モノなのに、一緒くたになり、プライバシーを遵守します!なんて言っている連中が、個人情報漏洩の事件を起こし、個人情報をギリギリのグレーゾーンでフル活用しています。確かにここにはプライバシー侵害はなく、単に個人情報をフル活用しているだけです。そもそもプライバシーが含まれないものを守るってことが出来るのか?破りようもないのでは?
プライバシーを守る!言葉の意味では正しいのですが、実際には世の中の人たちが感じていることと逆行しています。個人情報保護法には、プライバシーなんて言葉は1つも出てきません。ザルな法律を逆手に取ってやりたい放題な状態です。もちろん項目の範囲にもよりますが・・・
一方で、住基ネット基本項目だけでも、知られたくない場合もあります。見ず知らずの人やストーカーのような人には知られたくない。
また一方では、個人情報の基本項目すら、仮にプライバシーだから誰にも知られたくない。と言うのであれば、極端な話その人は書類上存在しない人になってしまいます。名前も住所もわからないのですから。。。これでは、救急車も来ることが出来ません。
適切な範囲で個人情報は、知られるべきです。当たり前のようですが、ここでプライバシーと一緒になると、おかしくなるのです。
確かに、個人情報とプライバシーが一緒になった情報も存在します。例えばの例はありません。それぞれの人が考えるプライバシー領域に違いがあるからです。
ここにある大きな問題は、
1.個人情報を大量にデータ処理出来るようになったこと。
2.個人情報とプライバシーが一緒に組み合わさっていること。
3.これらの情報に価値があること。
です。
昔と今では、大きく変わっていません。より不便になったことと、悪用する連中が増えたことでしょうか?
最近起きている情報漏洩も価値があるから、情報の売買が行われるのです。
今後、今まで以上にプライバシーが含まれた情報に価値が出てきます。自ら個人情報を超えた情報提供をしているケースも多くあります。ここにはブログやTwitterも含まれてきます。今一度、自分のプライバシー領域を考えてみませんか?