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もしも洞察力があったなら……。

iPad2・・・PC代替を阻む6つの要因(広報篇)

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ひとつ前のエントリーで頂戴したコメントに触発されて、iPad2(以下総称としてiPadとします)は果たして仕事にどれだけ使えるのか、もう少し追求してみたくなりました。

まず、PCの代替という視点ですが、私を含めて多くの人の考えとして、PCでできることすべてをiPadで代替することは、現状困難です。では、その代替を阻むものは何なのでしょうか。その確認をするために、一例として、私の日常的な仕事に照らし合わせてみます。

1)高度な文書編集
広報という仕事の特性上、報道関係者、ブロガーの方々向けに発表資料等を起こしますから、必然的に高度な文書編集が可能なアプリケーションを用いることになります。スペルチェック、修正履歴、バージョニング、透かしの挿入など、現在の標準的なアプリケーションを活用しなければなりません。また、他企業・団体との共同発表の場合は、編集中の共有、加筆修正を効率的に行うために、同じ環境でコミュニケーションしたほうが効率的なのは言うまでもありません。

2)計数管理のための情報収集、管理、報告
年間の計画をベースに日々の広報活動をKPI(Key Performance Indicator)で捕捉し、評価、是正をしているため、情報収集、管理と報告ができなければなりません。表計算ソフトや、プレゼンテーション用のアプリをふんだんに使います。マウスとキーボードでガリガリやっています。

3)予算管理
日々、予算管理を行いますから、比較的高度に表計算ソフトが使えなければなりません。

4)プレゼン
年間計画や進捗、新たなプロジェクトの提案や報告を行うための資料作成、プレゼンテーションを効率的に行えなければなりません。

5)ノマドワーキング

今年の3月11日以降、事業継続性が大きな話題となっています。在宅勤務、ひいてはノマドワーキングを実現するためのいくつかのアプリケーションが使えなければなりません。

例えば;

  • PCフォンを活用したテレカンファレンス(国内外電話会議など)
  • ワークスペースの共有による速やかな情報共有
  • プレゼンテーションのリアルタイム共有
  • チャット

これらが同時に行える環境であることが望ましいですね。

6)情報セキュリティ
また、情報セキュリティについて、大いに注意を払わなければなりません。データの暗号化はできるか、複雑なパスワードの設定が可能か、ウィルス対策は万全か、プッシュ型管理(紛失の際のデータ消去など)の充実はあるかなどです。

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6つの重要項目を列挙しました。これだけ見ても、PC-->iPadの代替は現実的ではありません。だからこそ、iPadはiPadなりの使い方が模索されるべきなのだと思います。新型のように携帯性が高く、直感的な使いこなしが可能なことを考えれば、コミュニケーションツールとしては大いに意味がありそうです。そして、いろんな人たちの意見を交えながら、PCでは難しいけど、iPadならできるよ、という使い方が出現したら、もっと仕事が面白くなると思うのです。

*ちなみに、こうした数多の制約等により、初代iPadはすっかり自宅待機。エンタメ専用マシンとなっていたのでした。

*Twitter有志の情報によると、マインドマップはiPadが使いやすいそうです。思考をまとめるための直感ツールということで、インタフェースとの相性がいいのかもしれません。

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*ということで、結局PCとiPadを持ち歩いています。つまり、かばんの重量は500gちょっと増えたってことですね。

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