オルタナティブ・ブログ > ニュータイプになろう! >

もしも洞察力があったなら……。

【週末】頑固でまっすぐなワイン、柔軟で多様なワイン--日本版Sideways

»

10月の初めになりますが、とある新聞記者に誘われて、日本外国特派員協会(FCC)で行われた映画の試写会に行ってきました。その映画とは、「Sideways」日本版

Img00167200910011830
Img00172200910012113

もともとはバークレーのワイナリーを舞台にしたハリウッド映画。ワイナリーをカリフォルニア州ナパに移し、4人のアラフォー男女が夢をめぐって繰り広げるちょっと切ないラブコメディ、といったところ。和歌山生まれの監督、チェリン・グラック氏によれば、「日本版サイドウェイなら、日本酒をめぐるラブストーリーも検討したが、なんだかパッとしない。」理由で場所をナパにしたのだそうな。
Img00175200910012136

出演者は、小日向文世、生瀬勝久、菊地凛子、鈴木京香ほか。音楽はジェイク・シマブクロ(敬称略)

で、ワインのブドウ種がこの映画のコントラストを強める重要なトピック。
日本を飛び出し、アメリカでキャリアを積むという夢をかなえるためにワイナリーで働く鈴木京香。ロサンゼルスでレストランチェーンの経営に関わり、オーナーの娘とまもなく挙式をする予定の生瀬勝久。その挙式に日本から駆けつける小日向文世。三人はもともと学生時代の語学留学仲間だった。結婚式のためのワイン買出しでワイナリーを訪れた3人は偶然の再会を果たす、というのが導入部です。

日本に帰ることなく、アメリカでキャリアを積もうとする鈴木京香に、帰国を提案する小日向文世は、ワインのブドウ種にたとえてこんなことを言います。「カベルネ・ソーヴィニオンはね、どんな土にでも、気候でも育ち、しっかりと自分を保ち続ける頑固者なんだ。その反対に、周囲からとっても影響を受けやすいのがピノ・ノワール。君はカベルネ・ソーヴィニオンのようだね。」(一語一句を正確に反映していません。このような趣旨のセリフであったとご了承ください)ちなみにこのあと、鈴木京香は憤怒。
Img00163200910011806

この試写会には、登場するワインの試飲会が併設されていました。試飲会では20種類前後のワインが提供され、最も印象的だったのが、劇中で頻繁に登場した「Darioush」(ダリオーシュ)カベルネ・ソーヴィニオン。ワイン通の新聞記者氏に言わせると、英語では「Crispy&Mineral」(香ばしく、ミネラル臭のある)と表現するのだそうです。
Img00166200910011817

先週サンフランシスコで滞在ホテル近所のワインショップを覗いたら2005年のそれがあったのですが、ちょっと高いなぁと思って断念。(ちなみに$189)

頑固なカベルネ・ソーヴィニョンを飲んだなら、じゃぁ、柔軟なピノ・ノワールはどんな感じなんだろう、と好奇心が勝って、先日カチカチと楽天をクリックして届いたのが、これ。周囲に影響を受けやすいとしたピノ・ノワールがどんな味わいなのか、とても楽しみです。
Cimg2197

---話はがらりと変わって---
ところで、月曜日は日経が主催する世界経営者会議が帝国ホテルで行われます。オラクルからは、チャールズ・フィリップス(プレジデント)が来日して講演をする予定です。不透明な経済環境を抜け出すためにはどうすればいいのか、抜け出した先には何があるのか、来週の日経新聞でもそのエッセンスが取り上げられると思いますので、ぜひ、ご注目ください。

Comment(0)