今、ゴゴゴと音を立てて時代が変わる。「新聞の購読」に関するアンケートを読んで
スズピー(P社の鈴木さん)が先日持ってきた話題。
ネットリサーチのDIMSDRIVEが、新聞などメディア購読者向けに行ったアンケートの結果です。なんと、
新聞を読まない人の7割が、「テレビ・インターネットでニュースを得るから」
回答数が1万を越えるこの調査、ふだん、どの媒体でニュースを読んだり・見たりしていますか、の問いには
- テレビ
- インターネット
- 新聞
- 携帯電話のインターネット
という結果。重複回答があるにしても、もはや、だれもこの勢いを無視することはできません、よね?
また、20代の約4割が新聞を購読していないそうです。
年代別にみると、「朝夕刊セットの定期購読」は、20代・30代は低く、40代以上は年代が上がるにつれて増えている。最も少ない30代では23.1%、最も多い60代以上では56.7%と33.6ポイントもの差が出ている。「朝刊のみの定期購読」は40代が最も多く42.6%、20代が最も少なく35.0%であった。一方、「購読していない」については年代が若いほど多く、20代は37.2%が「購読していない」と回答している。
そして、個別の話ですが「日本経済新聞」は“よく読む”と“最もよく読む”の値の差が8.8%と、他紙に比べて多いそうです。ニッケイヨクヨムとはよく言ったものです。
新聞を読む理由:
新聞を読んでいる人に、“新聞を読む理由”を尋ねたところ、「いろいろな話題・情報が手に入るから」が最も多く42.1%であった。次いで「自分のペースで読めるから」37.8%、「習慣になっているから」35.5%、「情報解説が詳しいから」34.0%と続いた。 「報道が早いから」は7.7%と1割に満たなかった。
速報性はやや影を秘め、詳報性が新聞の付加価値だと。スピードと質の両立が、今こそ肝要になってくるのでしょう。
そして、重視されるポイントは
「情報の正確さ」が最も多く35.6%、次いで「情報・解説のわかりやすさ」32.6%、「欲しい情報がある」26.2%、「情報・解説の詳しさ」25.5%、「情報の量」23.5%と続いた。
質、という議論はショートテールメディア(有力メディア)で尽きることはないようです。ブログなどのロングテール側は、この質向上に注力していますから、将来にわたって切磋琢磨は続くと思います。しかし、究極の質とは、いったいなんなのでしょう。4割が新聞を購読しない20代がシニアになったときに、その質はどのような価値を生むのでしょう。
今のメディアのビジネスモデルが破綻なく未来永劫継続できていると信じている人は少ないでしょう。共存する、区別する、移行する、無視する。。。様々な対応が考えられますが、生き残るためにとりうる選択はこのうちのどれでしょうか。その意思決定をするために、今、ショートテール側は叡智を集結して戦略を練っているはずです。それが実行されるとき、私たちにもゴ・ゴ・ゴと音を立ててパラダイム・シフトが起きるのかもしれません。