オルタナティブ・ブログ > 成迫剛志の『ICT幸福論』 >

”情報通信テクノロジは人々を幸せにする”を信条に、IT業界やアジア・中国を見つめていきます。

新入社員への10のアドバイス〜2018年版〜

»

2014年に本ブログで書いた 「配属される新入社員へのアドバイス」 。一部に好評だったこともあり、2016年に改訂版を出した。早くもそれから更に2年。2016年版からの大きな変更は無いが、2018年度版として更新する。

  1. これからの10年間は、IT業界が大きく変わる変革の時代。 変革の爆心はクラウドとIoT この上にアナリティクスと人工知能、そしてロボティクス。 変革の時代はビッグチャンスの時代でもある。そして、その波はIT業界にとどまらず、全ての業界を変革することが確実となってきている。これがデジタルトランスフォーメーション 。このメガトレンドの大きな波に乗らない手はない。

  2. 新卒が最初の2年でやるべきことは、アサインされた仕事で一人前になること。 その時々の自分の仕事を極めてプロになれないようでは、将来の夢も叶わないだろう。下積み期間はしっかりやること。

  3. 将来の夢は大きく持つこと。そして、短期的な目標も持つべし。 身近な目標とすべき先輩を持つこともいいだろう。 あの人のようになりたい、あの人を追い越したいという先輩を密かに決める。そして、その先輩と同じ行動をしてみる。行動してみることで初めてわかる先輩の偉大さがあるはず。

  4. これから外国人エンジニアがどんどん入ってくる。彼らは『テクニカルな技術力』(重複表現容赦)の観点では "超優秀" である。 何故ならば、人口の絶対数が多いから。優秀なエンジニアの比率が同じだとすると、人口の多い中国やインドは優秀なエンジニアの絶対数が多いのは当然である。 彼らと互角に戦える能力を持っているならば良いが、そうでなければ彼らと異なる "優秀さ" を身につける必要がある。そのことを常に意識しておくべきである。

  5. グローバル化、国際競争の時代には、英語によるコミュニケーションができることは必須である。日本国内にいてもその波を避けることができないだろう。 上手でなくてもいい。 世界中の無数の人々と対話できたり、無数の情報に直接触れられるチケット。それが英語である。 できるならば、中国語かスペイン語ができると、更に情報量が増える。

  6. コミュニケーションおよび交渉術のグローバルスタンダードは『大阪のおばちゃん』。すぐに打ち解け良好な関係を築くコミュニケーション能力。信頼関係、友好関係でのやりとりの中でも、自分側の利益の最大化をはかることは忘れない。(短期的または中長期的観点)

  7. ビジネスの世界では、女も男も愛嬌があったほうがいい。 先輩やお客さんから可愛がられる存在になるべし。 可愛がられれば、更なる信頼を得ることができることが多い。信頼を得られれば、仕事は円滑に進められる。愛嬌を学ぶことは難しいが、注意深く観察してみると、どこにでも愛嬌があり可愛がられている先輩がいるはず。その先輩の真似をすることから始めてみよう。

  8. 社会に貢献することを追求することは大切。ただし、社会に貢献するためには、企業でも個人でも、生きていくため、生き残るため、事業を継続するために必要十分なお金:『儲け』があることが大前提である。 これは営利組織だけでなく NPO法人などでも一緒。 綺麗事を成し遂げるには、下世話なことで困らない状況をつくっておくことが大切である。

  9. ビジネス世界は利害が交錯しいろいろと難しい。正論が通らないことが少なくないし、正解はひとつではない。オトナな対応を身につけることも重要。そろそろ反抗期から卒業しよう。

  10. いろいろなことがあると思うが、前向きに楽しく仕事をすることを心がけるべし。どうせやるなら楽しくやろう。仕事を好きにならなければ、身に着かないし、成果がでない。 好きこそ物の上手なれ。 そこから遊び心が生まれ、遊び心からイノベーションが生まれる。

--------
2014年版を読んでくれた新入社員は既に5年目の中堅、2016年版を読んだ面々は既に3年目。4年の経験、2年の経験、その経験の中で感じがことを是非教えていただきたい。

Comment(1)