AMNと電通の新サービス「iWire」って?
先日、アジャイルメディア・ネットワーク(AMN)と電通の新サービス「iWire」の説明会に、参加してきました。iWireは、ニュース系ブロガー向け情報配信サービスで、インフルエンサーの「i」と、通信(=ワイヤー)サービスの「Wire」を組み合わせたサービス名となります。
iWireってどんなサービス?
- 登録メディア及びブロガーに向けて、ニューズレターを配信するサービス。
- ニューズレターの内容としては、企業が発信する情報をもとに、ソーシャル上の反響についての調査やマスメディアの論調分析などを行い、ブロガーが料理しやすいような素材を提供する。
- サービス開始時期について、3月&4月はテストマーケティング期間とし、その後正式スタート。
- 一本のニューズレターのボリュームは、A4サイズで2~3枚程度を想定。
- ニューズレター配信頻度は、一ヶ月に15~20本程度を想定。
- 配信は、「共同通信PRワイヤー」のサービスサイトを使って行われる。同サイトに、①ニューズレターのPDFファイルと、②素材ごとに画像、テキスト、動画などをダウンロードできるように保存。
- 話題作りのエキスパートが外部編集員として参加。
通常のプレス向けのニュースリリースとの違いは?
- 例えばある製品に関して、ニュースリリースのように発売にあわせて発信するとは限らず、発売半年後にフォロー情報を出すというようなことも考えられる。
- 面白い情報を、ゆるく、楽しく伝える裏リリースのような存在。
- ブロガーが使いやすいような写真やグラフも提供。例えば、ソーシャルメディアのモニタリングツール「Sysomos(シソモス)」を利用して、Twitterでのつぶやきを分析し、ブロガーが引用しやすいようにグラフ化する。その他、報道写真などを、複数のデータベースを活用して提供(下記写真参照)。
+α情報
本サービス開始のきっかけについて、電通のiPR局 iリレーションズ部 落合部長によると、「 アメリカではブログジャーナリズムが先行している。日本でも増えてきているが、環境がまだまだ足りないと感じている。そこで、電通としてお手伝いできることがあるのではと思った」とのこと。そして、「電通グループとしてのPR/広告のノウハウ」、「AMNのブロガーとの関係構築のノウハウ」、「共同通信の配信に関するノウハウ」を繋げて実現したのがこのサービス。単純にニューズレターを配信するだけではなく、次なる展開としては以下のような活動を検討中。
- 各テーマごとに集約したサイトを作成
これにより、同じニューズレターで、各ブロガーがどのような記事を書いたか一覧できる。また、マスメディアの記者が、「これを書いたブロガーさんを取材したい」と言った場合の要望に応えられるようにしたい。
- 企業の記者発表会へのご招待
- 商品のサンプリング&レビュー
- 企業担当者との交流の仕組み
ブロガーイベントだけではなく、例えば、実際に現場に参加できないブロガーから、「こういう質問をしてみたい」といった要望を受けて対応したい。
- 希望コンテンツ(分析テーマほか)への対応
- ブロガー&マスコミ記者懇親会
また、ブロガーとしてではなく、PR会社としての立場からみると、「クライアントからのニューズレター配信の要望に対応してもらえるか?」というのが気になるところ。担当の方に確認したところ、もちろんそのようなことを検討しているとのことでしたが、上記の通り4月中まではテストマーケティング中のため、詳細はその後決定する模様。
最後に、こういったサービスについては、これまでもなかなか軌道に乗せるのが難しかったよう。しかし、これについて、AMN 取締役CMOの徳力氏は、「(うまくいかなかった)原因はわからないが、メディア向けのプレスリリースをそのまま送ってしまったこと。ブロガーが書きたいものは、違うのではないかなと思った。7年ぐらいこのようなことをやりたかったが、期は熟してきているのではないか。また、電通さんとやってNGだったら、あきらめがつく」とコメントしていました。ブロガーとしても、こういったサービスを活用して面白い記事が書ければ、可能性が広がると思うので、期待したいです。
関連情報
インフルエンサーワイヤー公式サイト