人前でアガってしまい失敗しないための対処法
プレゼンや、披露宴などのスピーチ、どんなに練習していても、緊張してアガってしまうものです。
私も、何度本番を経験してもアガってしまい、辛い思いばかりしていました。
いつもと同じように「それじゃあ行ってきま〜す」と言って舞台に上がり、何事もなく帰ってくる周囲の人たちがうらやましくて仕方ありません。
曲をさらっているときは心が豊になり楽しいのですが、やはり人前に出るときは大変でした。この辛さがあるから「もうやめてしまおうか」と何度も考えたほどです。
「暗譜で一つも間違えは許されない」ということと、聴いている人たちのほとんどが詳しく内容を知っていること、他の演奏との比較、そして場合によっては「採点されている」という厳しい状況が緊張をさらに加速させました。
よく言われる「腹式呼吸をしてから」とか、「ストレッチをしてから」、とかずいぶん試みました。しかしこれも舞台袖では一瞬は良いのですが、舞台にあがると、猛烈な緊張に突入してしまい、思い通りにできなくて苦しんでいました。
そんなことを考えていたら、2014年8月11日日本経済新聞の「らいふプラス」に「100人を前にあがらず話す」という記事がありました。
・・・・(以下引用)・・・・
どうすればあがるのを抑えられるか。松本さんは「一番のポイントはあがる不安にとらわれないこと」と話す。過度に恐れない。そしてあがり=緊張を和らげる行動をとることがカギになる。
「あがるのは人から見られることばかり意識するから。自分が見る側と考えれば、あまり緊張しない」
スピーチをする場に早く行って、聴衆を待つのが一つの方法。本番でも壇上に移動しつつ参加者を一人ひとり見回してみる。そして、話し始める前に自分に言い聞かせる。「スピーチをするのは皆に喜んでもらい、役に立つためだ」。心からそう思えたら緊張は解け、あがることもないだろう
・・・・(以上引用)・・・・
早く会場に到着して、準備をする。できれば出だしだけでも簡単なリハーサルをさせてもらい、様子を見る、お客さんの顔ぶれも見渡しておくことだと思います。会場に慣れておくことは、過度なアガり防止のために大切なことです。
ギリギリに慌てて到着していたのでは、ただでさえ緊張するところが、さらなるアガりに繋がってしまいます。
今では、いろいろと細かい工夫をして、以前のように過度に神経質にならなくなりましたが、やはり、演奏だけではなく、講演やプレゼンでも本番舞台というのは緊張するものです。
だんだんわかってきたことなのですが、実は緊張も良い面があるのです。
緊張がないと、お客さんのための表現ができません。緊張が緩んだ状態だと「自分だけが気持ちよい」という状態になってしまうからです。そうなると、自分に酔ったカラオケと一緒で、お客さんはもっとしらけてきます。このほうがさらに怖いのです。
緊張してきたら、その緊張をなくすのではなく、緊張をいかに自分に取りこむかということが大切です。
緊張には、「扱い方」があるのです。自分の中の「猛獣使い」とも言えます。
あと、もう一つ付け加えると、スピーチで「あ〜、緊張してガタガタだった!!アガった〜!」と言って客席に帰ってくる人のほとんどは、客席から見ていてそれほど緊張しているように見えないものです。そのことを思うだけでも、少しは楽になるのでは?と思います。