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ライフワークとしての学びを考えます。

苦みが分かれば一人前

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山菜の季節がやってきました。

ふきのとう、タラの芽、うるい、ウド、コシアブラ・・・・スーパーでもたくさんの山菜が並び、ずいぶん身近になりました。

冬眠から目覚めた熊が、まずは山菜を食べると聞いて、身体にエネルギーを与えて目覚めさせる働きがあるのではないかと思いました。
自分も、春になると無性に山菜を食べたくなることから、人間にも本来そのような本能が備わっているのではないかと感じます。

懐石料理のお店でアルバイトをしていた頃、この季節は山菜料理のオンパレードです。
料理をお出しするとき、お客さんの「わあ〜っ、嬉しい〜」という歓声と目の輝きが嬉しくて、言い難い山菜の名前をついついしっかりと発音したものです。まるで、自分のデキの良い子供を自慢するかのような気分でした。

ただ、よく考えてみると、幼少の頃は山菜は食べられませんでした。
いつの頃からか、山菜の美味しさが分かって来たような気がします。
子供は、苦みに敏感だと言います。それは、毒=苦みという本能が働くからだとも聞いた事があります。その苦みを覚えることで、太古の昔、体力のない子供が自然の中で生き残っていくための知恵を身につけたのかもしれませんね。

甘い、酸っぱい、しょっぱい、苦い、は「四味」と言われます。

私は、甘いお菓子がそんなに得意ではないのですが、近所の和菓子屋さんにある抹茶のおまんじゅうは、抹茶の苦みが効いていて美味しく思えます。コーヒーにも合うほどなのです。
ご主人に「この抹茶は大人の味ですね」と言いましたら、「ウチの小学生の子供たちもこの抹茶が好きなんですよ」とのこと。
子供の頃から、苦みに対する味覚を磨いているとは、やはり英才教育のたまものと思えました。

音楽でも、不協和音ともいわれるハーモニーにしびれるようになると鑑賞も一人前になってきます。

子供の頃、ベートーヴェン「月光」ソナタ一楽章の不協和音がどうしても理解できなかったのですが、大人になってから、この和音こそ鳥肌がたつほどの素晴らしい響きに感じられます。ビールの苦みが分かるようになって来たのと同時くらいでしたでしょうか。それは人生の苦みとも感じられます。ベートーヴェンもお酒を飲みながら、この和音を味わっていたのかな、と想像しながら、今は天国にいる作曲家と気持ちを同じくするようです。

「月光」ソナタのしびれる和音にご興味のある方は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。

リンク→しびれる音を探せ

今日も、日本ならではの楽しみ、山菜を味わってみたいと思っています。

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