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ライフワークとしての学びを考えます。

どんな人でも生まれた瞬間、一度は祝福される

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「テルマエロマエ」の作者、ヤマザキマリさんの「こころの玉手箱」が、今週の日本経済新聞夕刊にて連載されていました。
大胆でスケールが大きく、常に前向きな人生に圧倒されたところです。

ヤマザキさんの人生に登場する人物たちは、どこか天然で変わり者。ヤマザキさんの愛情あふれる人間描写力が素晴らしく、思わずクスリ笑ってしまいます。

コミックを始め、どうしてこんなにユニークなのだろうかと思っていましたら、そのルーツはお母さんにあるようだということがこの連載で分かりました。

ヤマザキさんのお母さんは、ヤマザキさんが内緒でイタリアで生んで来た子供さんを見せられ「しゃあない、孫の代までは私の責任だ」と引き受けます。

    ・・・・(以下引用)・・・・

ここまで読んでおわかりの通り、私の母はかなりの変わり者だ。本職はヴィオラ奏者。お弟子さんに楽器を教えるため、トラック野郎よろしくワゴン車で北海道中を駆け巡る。その間、娘はほったらかし。シングルマザーとなった私を「しゃあない、なんとかする」と受け入れた。まるで男親のように豪快、すっとん狂な楽天家である。
だから繊細な育児記録のノートを見つけたときは意外だった。東京のキリスト教の病院から支給された厚手のノートには小さな文字でびっしりと観察記録と母のそのときどきの気持ちが記されていた。
(中略)
私が生まれた日、母は「うれしくてうれしくて眠れない」と書いている。私も息子を産んだとき同じ気持ちだった。どんな人でも,生まれた瞬間、一度は母に祝福される。全身全霊で自分を愛してくれた人がいる。その事実を知るだけで、人は生きていけるのではないか。

    ・・・・(以上引用)・・・・

記事を読み、この連載が始まる数日前に、北海道の祖母が他界したことを思いました。
明るくて、細かいことを気にしない。ちょっととぼけた味わいが達人的で、本当に素敵な祖母でした。
私のことをとても可愛がってくれて、農家の裏山で野いちごやスズランをつみに連れて行ってくれました。素晴らしい思い出ばかりです。
母を生んでくれた祖母がいたから、今の私がある。
そう思うと、あらためて生きる意味を深く感じることができます。
感謝の気持ちがわき上がってきます。
おばあちゃん、有り難うございました

ヤマザキさんも、記事を有り難うございました。
これからもコミックを楽しみにしています。

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