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声を良くする最適な方法 「横隔膜は下に動かせ」

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声は横隔膜で変わります。

ボイストレーニングというと、喉のトレーニングばかりをするものだと思われがちですが、本来は声は息が流れることが大前提です。

高齢になったり、体力が落ちると、良い声が出難くなるのは、喉が衰えたのではなく、横隔膜が弱り、息が流れなくなっていることがほとんどです。
「この人、なんとなく声に元気がないなあ」と感じるのは、たいてい横隔膜がしっかり働いていないせいです。

「ボイストレーニングなのだから、たくさん声を出して声を鍛えよう」としてもあまり声は良くなりませんし、時間がかかります。
声を出さなくとも、まずは横隔膜を鍛えるだけでも、声は良くなります。それも短時間で。

横隔膜は、普通に生活している程度の呼吸ではなかなか鍛えられません。
少し負荷をかけて呼吸することで鍛えることができます。

これが、以前お伝えしたことがある「プレッシャーブレス・ボイストレーニング」です。

これはお腹をパンと張り返す状態で横隔膜を鍛える方法です。これでも十分横隔膜はしっかりしてきます

ただ、もっと最速で、ビジネスのプロとして、また声楽的に声を鍛えようと思ったら、専門的には「ビブラートと言いますが、横隔膜を使って声を揺らす方法をとるともっと効果的です。

なぜ、横隔膜を動かさないといけないのか。

それは、筋肉というのは動かして刺激を与えることで発達するからです。

例えば、フィットネスジムで身体を鍛えるものは、負荷をじーっと動かずに抱えているだけではなく、動かすことで、筋肉の効率的な発達を促します。

横隔膜もインナーマッスルといって、筋肉ですから動かすことでより強くなっていきます。
しかし、インナーマッスルというのは、なかなか意志通りに動かない筋肉です。特に横隔膜は呼吸でしか動かすことができません。
そこで呼吸によって負荷をかけながら動かす方法、「横隔膜のビブラート」が最適なのです。

すぐ出来る人もいますが、最初はなかなか思い通りに動かせませんから、初速をつけるために手を使ってグイグイとリズミカルにお腹を押して、息の流れで声をゆらすコツを覚えます。

そのコツが分かったら、徐々に手を使わないでも揺らせるようにしてきたいのですが、このとき意識すべきは、横隔膜の動きです。

横隔膜は「上下」に動きます。

私がレッスンを受けたとき、トレーナーから口を酸っぱくして言われたのが「横隔膜は下方向に動かせ」でした。

横隔膜は、息が減っていたり、油断していると、すぐに「上方向に動こう」とします。
そうすると、声は浮いてきます。
か細く、甲高い声は、大抵上方向に横隔膜が動いているのです。
これは、油断するとどんな人でもそうなります。

だから、常に「下へ、下へ」と意識しなければならないのです。

イメージとしては、お腹の中に持ったバスケットボールをいつも下に向かって強く叩き付けてドリブルする感じ、でしょうか。ちょっと抽象的な表現になりました。

こちらのブログでご紹介している横隔膜のビブラート、または下記書籍で紹介している「ブルトレ」は、横隔膜を上下に意識してくださることが上達のコツです。
今後もヒントになるようなコツを少しずつ書いていきたいと思います。

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