謝り方にも声が大事
ビジネスボイストレーニングについて、たまにある質問が「謝罪のときどうすればいいのかアドバイスがあればお願いします」というのがあります。
そういうとき、「技法を考えずに、まずは誠心誠意謝るのが良いと思います」とお答えしています。
謝罪しなくてはならない状況なら、大抵相手は怒っています。
そういうとき「技法」を使おうと意識してしまうと、伝わってしまうのです。
あまりに綺麗な言葉がスラスラと出てくる謝罪を聞いたことがあるのですが、「きっと研修で一生懸命訓練したんだろうなあ」と感じてしまったことがあります。
多少、言い直しがあっても良いのではないかと思います。
「あー」とか「えー」とかあってもいいのではないかと思います。
技術ではなく、誠意が伝わること。
これが大事ではないかと思います。
あくまで「その上」で、ということですが・・・
1、相手の言っていることをよく聞きます。
2、あまり甲高い声よりは、低い声のほうが良いでしょう。
3、落ち着いて息をしっかり吸いましょう。
息が足りなくなると、息づかいがなくなり、ぼそぼそと何を言っているのかわからなくなり、伝わりません。
また、声に息を混ぜることで、謝罪の気持ちが伝わりやすくなります。
「声になかなか感情が込めにくい」と言う方が多いのですが、大抵は息が流れていません。
気持ちはいっぱい持っているのに、緊張や恐縮しすぎてしまい息を吸っていないのです。
ぜひ、途中で息を吸ってもいいから、空気を入れてください。
これでだいぶ声が出るようになります。
11月2日の日本経済新聞に「ビジネスで誠意伝わる謝り方」という記事がありました。
・・・・・(以下引用)・・・・・
「まずは」
1、すぐに出向いて謝る
2、電話で謝り、直接出向く
3、手書きで謝罪の手紙を送る
「訪問の際は」
1、上司と一緒に
2、スーツなど派手でない服装で
3、相手の好みに合わせた手みやげを持参
「向き合ったら」
1、まずは謝罪の言葉を
2、相手の目をしっかり見て
3、感情を込めて
「許してもらうために」
1、素直に非を認める
2、部下や下請け業者のせいにしない
3、うそをつかない
・・・・・(以上引用)・・・・・
とありました。
「まずは」と「訪問の際は」は型通りに出来るかとおもいますが、肝心は「向き合ったら」です。
特に、ここで人としての器量が問われます。
しっかりと息を吸って、真摯な姿勢で、落ち着いて対応してください。
普段からボイストレーニングをしておくと、いざというとき自分を助けてくれるでしょう。
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