普通の人はなぜ潜在力を出さないのか なぜ天才になれないのか それは選択していないからだ
本当に人間の潜在力とはすごいものだと思います。
天才かと思うような能力を発揮する人たちは、きっと奥底に眠っている能力を余すことなく発揮できるのでしょう。
2013年10月9日日本経済新聞の「さらりーまん生態学」にて、Kさんの会社の経理をしていて普段のんびりしている奥さんが、経理に大事故が起こったとき、何日もかかりきりになって見事解決したという記事が掲載されていました。
「女房がこれほど頑張り屋で仕事ができるとは思わなかった」 とあります。
著者は、「多くの人は、全力を出し、潜在能力まで引き出すことに、自らブレーキをかけているように思えた」と言います。それは何故でしょうか?以下に、著者の見解を引用いたします。
・・・・・(以下引用)・・・・・
以前は自己評価を守りたいからだろうと思っていた。この程度の仕事に全力を出す自分でありたくない。あるいは全力を出しても成功しない。非力な自分に出会いたくない。そんな意識を捨てれば実力がつくのにとも思っていた。 しかし、損傷するのを防ぐため、通常は最大限の力を出さない筋肉のように、それは健全なことなのかもしれない。 「その後、女房はまたのんびりやっているよ」にやりと笑ってK氏が話しに落ちをつけてくれた。
・・・・・(以上引用)・・・・・
仕事ではないのですが、以前、経験豊富な達人に沢登りに連れて行ってもらったことがあります。 沢登りというのは、渓流にそって道なき道を行き、状況によっては崖を登ったり、クライミングもありで、初心者には驚きの連続でした。
その日、予定していたルートの途中が崩壊して通過できなくなっていました。 ルートを大きく迂回してのまさかの岩登りや崖のトラバース(横切る)の連続。
「落ちたら(加速がついて下まで)止まらないよ」と言われ、汗より冷や汗が出ます。
ここで頑張らないと命がない。
そういう状況に追い込まれたときの自分の眠っている力の凄まじさに驚きました。 意識していないのに、唸り声を上げながら岩場を乗り越えている。どこに足をかけたらよいか、どこを掴んだらよいか、その判断の速さ。確実さ。
無事、最終目的地にたどり着いたときは、足が立たなくなっていました。 力を使い果たし、その後2日くらいは身体が使い物になりません。 人間が潜在力を普段出さないでいるのは、この損傷を防ぐためなのだということがよく分かります。
本当の天才は、潜在力を出すために常にリミッターを切り続けているのです。普通の人間だったらカラダが持たないでしょう。 だからこそ、天才と言われる所以なのかもしれません。
ただ、どんな人にも眠っている能力は存在する。その領域に常に踏み込んでいくかどうか、は「選択」なのではないかと私は感じています。