オルタナティブ・ブログ > 大人の成長研究所 >

ライフワークとしての学びを考えます。

「なるほどプロはこうしていたのか!」いっこく堂の「千の風になって」がすごい 誰にでもできる響く声を作る方法

»

先日、いっこく堂さんの腹話術を見ました。
腹話術は古代において占い師や呪術師がなどが神秘的な力をみせるために用いられたものでした。ショーとしてみせるようになったのは現代になってのことなのです。
いっこく堂さんは大変な努力をして独学で腹話術を身につけたと言います。秋川雅史さんの歌う「千の風になって」を腹話術で歌う様は凄い技です。
 
いっこく堂「千の風になって」→リンク
 
腹話術は、言葉のほとんどを口の中で発音しなくてはならないので、口の中をどのように使うかということがカギになってきます。
 
声楽のレッスンに行ったときに、先生が、
「口の中を開けなさい。そうすれば口を動かさなくても歌うことできます。」
と言って、口の前を小さく閉じながらほとんど口を動かさずに、オペラのフレーズを歌っていたのを思い出しました。
 
発声においては、あまりパクパクと口を動かしすぎると、音が響かなくなってしまいます。
常に口の中を開けた状態ですべての音を歌っていくことが良い響きを保つために必要なことです。
 
口の中を開けるということは、唇を閉じていても口の中に空間が開いているということです。
そのためには、まず、口を閉じた状態でもアゴが下がっているということが必要です。
普通の人は、口を閉じるとアゴも一緒についてきて上がってしまいます。そうすると口の中の空間は狭くなります。
 
良く響くホールは、天井が高くで空間が広いですね。
口の中もそれと同じように考えます。
口の中が開いていれば音が共鳴して響きやすくなります。
 
簡単な実験をしてみましょう。
 
1、口を閉じてアゴを下げます。
口の中に空間ができますね。
 
2、そのままの状態で舌をを上アゴにべったりとつけます。
アゴがついてこないでくださいね。
 
3、「ん~~」(m)と発声する。
鼻のあたりで軽くビーンと響くまで声を調整してください。
 
4、「ん~~~」と発声しながら、そのまま舌だけをゆっくりと下げていきます。唇は少し開けてください。
いつもよりさらに響きが広がりますね。

 
この響きが、声の響きの素になります。
口の中に空間をとれば、もっとよく響くようになるのです。

響きのある声をしている人の口をよくみると、じつはあまり「口を開けていません」。できるだけ、この状態を維持しながら、話していくことが響く声で話すためのコツです。

Comment(0)