なぜ人は持てる能力を発揮できないのか
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最近、セミの鳴き声が全盛という感じです。
あんな小さな身体で、よくあのような響く音が出せるものだと思います。
精一杯無心に鳴いている。
そしてその短い生涯をまっとうしたあとのいさぎよさ。
麻雀の世界でいう「雀鬼」と言われる、桜井章一さんと、将棋の羽生善治名人の対談本、「運を超えた本当の強さ 自分を研ぎ澄ます56の法則」の中で、
「動物、あるいは葉っぱのような植物でもその動きは物凄い。ただ、生きようとしている。正否はない。善悪はない。美醜もない。今の人には見つからない。」
という言葉がありました。
なぜ人間がその持てる能力の全てを発揮せずに終わってしまうのか。
そこには恐怖があるのではないかと思えます。
未知なる自分の世界へ踏み込むことの恐怖。
それが、自分の才能に対してブレーキを踏んでしまう。
それは、舞台を経験するとよく分かります。
「完璧に」「恥をかきたくない」「責任がある」という守りに入ると、心奥底での恐怖が芽生えるのです。
しかし、一方で良いこともあるのです。その恐怖へ対する用心深さがあるからこそ、あらゆる生物の中で最も高度な文明を築き、長寿を得ることができたのだともいえます。
それはもう一つの面からみると、人間にしかないもの、「エゴ」であると思えます。
人間死ぬまでこのエゴとつきあってかなくてはならない。
それでは、どうやって自分の能力をきりひらくか。
勝負師のお二人は
「体の動きを本来のものに戻すことで、局面が見えてくる」
とおっしゃいます。
心身一如ともいわれます。
心と体は一致する。
それならば、体の動きから入っていくというのも一つの方法かと思っています。
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