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人生の屋台崩し

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女形の姿でシャンソンを歌うという歌舞伎役者さんの記事が6月20日日本経済新聞に紹介されていました
 
その方は、松本幸雀(まつもとこうじゃく)さんという歌舞伎役者さんです。
松本さんは、シャンソンが好きで、自分でも歌いだしてしまい、歌舞伎公演の合間をぬってコンサートも開催しています。

     ・・・・・(以下引用)・・・・・
 
「素顔ならもっと上手い人もいる」と言うと、宮本さんが「せっかく歌舞伎をやっているのだから女形で歌って、途中で化粧を落としたら」と。女形で歌い始め、舞台上で化粧を落とす”屋台崩し”と呼ぶ演出が定番になった。
 
     ・・・・・(以上引用)・・・・・

その演出と歌が人気となり、コンサートはもう15年以上も続いているそうです。
 
プロの歌舞伎役者として厳しい修行を積んだ基礎体力があったからこそ、その能力をシャンソンという違う分野で活かすことができたのです。これこそ、他者が簡単には真似出来ないようなコンテンツだと思います。
 
そして、シャンソンをすることで、本業の歌舞伎のほうにも良い影響が出てきました。
 
歌を初めてからは、歌舞伎のセリフでも喜怒哀楽が表現しやすくなり、周りからもそう言ってもらえるそうです。
 
確かに、私も歌を始めてからは、話すのが以前よりラクになりましたし、感情表現の使い分けもかなり柔軟にできるようになったのでそれはよく分かります。
 
松本さんは、プロとして一人前になってそこに踏みとどまらなかった。
自分の能力を自己限定しないことで、人生が2倍にも3倍にも豊かな広がりを見せることがあるのです。
 
自己限定せず、人生の「屋台崩し」をしてみることも、また良い人生を生きる上で大事なことだと思います。

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