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ライフワークとしての学びを考えます。

口に手を当てて話すのはおやめなさい

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講演やプレゼンテーションを見ていて感じるのですが、話し方のクセというものは人それぞれありますね。
 
鼻を触ってしまう人。
頭を掻く人。
「あー」とか「えー」とか言ってしまう人。
下を向いて話している人。
 
私は、その中でも一番気になるのは、肝心なことを言うときに、手を口に当ててしまう人です。
 
なぜか、一番大事な場面で口に手を当ててしまう。
そうすると、そこだけ言葉のトーンが落ちてしまい、聞こえにくくなるのです。
そこの場面を言うために、今までずっとしゃべってきたのに、結論の言葉が落ちて聞こえないというのはなんとも残念です。講演途中で「今のところ聞こえなかったのでもう一度お願いします」とはなかなか言えないものです。
私は、それを見るたびに「なんてもったいない!」と心の中で叫びたくなってしまいます。
 
では、なぜ大事なところで口に手を当ててしまうのか?
大事な言葉なのですが、本当は言って良いのかどうか自信がない、また、動揺している、というのが無意識に態度に出てしまっているようです。
 
一番わかっていないのは本人、という怖さがあります。
口に手を当てている人は、自分には一番良く聞こえます。それは、口に手を当てれば響きは手に当たり、ダイレクトに自分に返ってくるからです。
 
なので、もしそれを言ってあげようと思ったときは、少し思いやりが必要です。
「気付いてないかもしれないけど、口に手を当てるクセがあるみたいですね。素晴らしいところが聞こえませんから、本当に損しておられますよ。」と教えてあげるのがいいかもしれません。また、教えてあげたからと言って、クセですからすぐには直りません。

以前、私の受講生でそのクセがある方がいらしたので言ったのですが、また何度も口に手を当てていて、やはり気がついていませんでした。録画を見せると、自分の姿に驚き「・・・もう見たくない」と落ち込んでいます。やはりすぐには改善しないものですから、いろいろ工夫しながら、長い目でみたほうがいいかもしれません。
 
また、ビジネスで、お客さんから大事な質問や、厳しいことを言われたときも、口に手を当ててしまう方が多いようです。
これも、すでに態度に出てしまっていますので、出来るだけ口には手を当てないように、アイコンタクトをはずさずに、対応したいですね。
これもクセの場合が多いですから、たいていは無意識になさっています。最初はなかなか直りませんが、できるだけ意識するようにしたほうが良いと思います。
 
自分自身も、なぜか斜めに立っているとか、落ち着きなくフラフラするとか、言葉の最後が小さくなるとか、実際見てみるといろいろとクセがありましたが、気がついていなのです。反省しながら少しずつあらためていくようにしています。

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