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日本の音楽は面の音楽

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ヨーロッパの音楽と、日本古来の音楽には違いがあります。
 
今の私たちは、幼いころから欧米の音楽に慣れ親しんでしまって、意外に日本本来の音楽に馴染みがありません。しかし、歌い方さえ教えられれば、さすがに血の中に流れているのでしょう。サマになって歌えるようになるのです。
 
2012年3月17日合唱団コール・リバティストに東京混声合唱団の秋島先生をお招きしての稽古を行いました。
 
林光さん編曲の「日本抒情歌集」より「中国地方の子守唄」を歌いました。
 
「中国地方の子守唄」は、中国地方に古くから歌い継がれている日本古謡を山田耕筰が歌にしました。それを合唱用に編曲したのが林さんです。
 
「ねんねこさっしゃりま~せ」と始まるこの歌。
聞いたことが無いことばも多く、なじみも薄いのですが、その歌い方も独特です。
 
ヨーロッパの音楽ですと2拍子の場合、「い~ちトッ、に~トッ」という感じで、バウンドするように、立体的に音楽を感じます。
 
しかし、日本の歌の場合、「いーち、にーい」と、手拍子するとき、「-」とのばすところでもみ手をするような感じで、わざと立体感を作らずに歌うのです。
 
そういえば、侍映画などで、酒場で手拍子しながら歌っている様子は、まさにそういう感じです。
 
そう、「面の音楽」なのですね。
 
こういう音楽を、ヨーロッパの音楽のように感じてしまうと、なぜか違和感が出てしまうのです。
今までは、いかにリズム感を出して立体感を出すように勉強していたのですが、今回はわざと、のっぺりと歌う。
 
そうすると、とても地に足がついた音楽に聴こえるのですよね。
 
このリズム感や拍子感は、日本人が本来もっているもの。日本人にしかだせない感覚なのです。ぜひ生かして演奏したいですね。

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