初めから一流を目指す必要はない 三流でもよいからとにかく始めてみる
自分自身、何か物事を始めるとき、このことばを思い出しています。
特に新しいことを始めようとすると、「今は忙しいし時間ができてから始めよう」とか「やってみてだめだったら無駄になってしまうかも」とか出来ない理由を考えて先延ばしにしてしまいがちです。
私は、学生時代、ピアノと平行して声楽をやっていた経験はあるのですが、卒業してからほとんど歌っていませんでした。やはり何年もやっていないと初心者同然に戻ってしまいます。
本来歌が好きだったので、もう一度しっかり取り組んでみたいと思っていたのですが、「時間がない」「"音大を出ているのに下手ね"と言われると恥ずかしい」などと考えてしまい、なかなか踏み切れませんでした。本当は自分を直視できず逃げていたのですね。
それから2年くらいグズグズしているうちに、あるときご縁あって合唱の指導をすることになりました。
「師匠の言うことは素直に何でもきくこと」と自分に覚悟させて、本格的に声楽の勉強を再開しました。
当時の録音を聴くと耳をふさぎたくなります。
先生もよく辛抱してくださっていると思います。
でも、とにかくやり続けていると何か見えてくるものですね。
今思えば「あのときすぐに始めればよかったなあ」という思いはあります。もし2年早かったら、もう少しいろいろな方の役に立てたかもしれません。
ある語学の達人から「"ことば"は自分が必要だと思ったときに始めればいい。”いつか必要になるだろうから”とやるくらいなら、その時間にもっと大事だと思うことをしたほうが良い」と教えられたことがあります。声楽もきっと今が「やるべきとき」だったのでしょうね。
ただし、やるべきときに躊躇せずとにかく始めることが大事なことだと考えています
最初から一流の人などいません。
「いま」を感じたときに、とにかくすぐに始める。一歩でも・・・いや、0.3歩でも踏み出してみる。着実に歩んでいけば、いつか追いつけるのだと信じています。