成長のためには己自身に「問う力」をつける
2011年9月27日、NHKクローズアップ現代「“コーチ”をつける社長たち」を見ました。
悩める人たちが、コーチングを受けて自分の中に答えを見つけ出していきます。
コーチングとは、コンサルタントのように答えを教えるのではなく、質問することで気づきを促します。
それは企業の社長さんであっても、一般の社員であっても同じです。
キリンでは、社員がコーチングの資格をとって、社員同士でコーチングを受けあっている場面もみられました。
組織が「物を深く考える文化」に変わり、大きな効果がでていました。
私は、人と話しているときやレッスンのとき、すぐに答えを教えてしまうことが多いことに気がつきました。
もちろん、「何とかしてあげたい」「良くなってほしい」という一心からなのですが、その人のためにはなっていないこともあるようです。
また、自分が相談したり教えていただくほうの立場だったときも、すぐに答えを欲しがる傾向にあるように思えます。
だから、自分と同じように相手が答えを欲しがっているのを強く感じてしまい、その空気に耐えられなくなり「何とか答えなきゃ」と思ってしまうこともあります。
質問することもそうですが、「ひたすらに聴く姿勢」というのも、簡単ではなく、その人の力が問われるように思えました。
話を聴いてさしあげたり、教えたりする側にも知的体力がいるということなのかもしれません。
お稽古の世界で「守破離」(しゅ・は・り)という言葉があります。
「守」は師に教えられたことを正しく守りつつ修行し、それをしっかりと身につること。
「破」は教えられしっかり身につけたことを自らの特性に合うように修行し、自らの境地を見つけること。
「離」はそれらの段階を通過し、何物にもとらわれない境地に達すること
「守」は、出来る人が多いのですが、「破」に行くのが難しいと思います。
素晴らしい先生というのは、ある段階に達した生徒にはあまり細かくは教えない傾向にあるようです。
結局は、自分で問う力をつけなくては、成長できないということなのでしょうね。