「わてはついとる」 言い続けた人が勝利する
言葉と音楽からなる歌曲。
詩人が心を研ぎ澄まし極限の状態から発せられた言葉。そこに天才的な音楽家が音をつける。中身がないわけがありません。
「歌は最もエモーショナルな音楽である」と言われるゆえんはそこにあります。
「わてはついとる!」
知り合いのビジネスパーソンから聞いた話しです。上司がマージャン好きで、マージャンの相手をよくさせられたそうですが、自分が負けそうになっても「わてはついとる!」と叫び続けていたそうです。
「それで、その方は本当に勝つのですか?」と聞くと「おや?そういえば確かに負けたのはあまり見たことがありませんね」と言うではありませんか。
「言霊」
古来からものごとは声に出すと現実になる言われています。
もちろん、自分の思いを達成しようとするために言葉を発する。それも良いことです。
しかしそれだけではない。
周囲の人に対してもどんな言葉をかけるか、ということも大事なことなのではないか、と思います。
チームがピンチのとき、リーダーがどんな言葉を使うか。
リーダーの言葉一つでチームの雰囲気がガラリと変わることがあります。
元サッカー日本代表監督、岡田武史さんの、周囲は99%ダメだと思っているところで発した言葉。
「まだ首の皮一枚残っている」
ただ物理的に発声しているだけではない。現実は、信念を持って言ったその言葉通りになったのです。
ただ私は少し気になっているのです。
言葉は大事だ。
言葉は前向きに。
ネガティブな言葉はダメだ。
分かっているのに、どうしてもネガティブな言葉が浮かび上がってきてしまうことってあります
そんなとき、我慢ぜずにネガティブな言葉を使ってもいいのではないかと思っています。無理に閉じ込めてしまうことはかえって自分を苦しめます。言葉が慰めることだってあるのです。歌曲で詩人の悲しい言葉が心を動かすこともあります。
思わず「もうだめかもしれない」そう口に出してしまったとしてもいいのではないでしょうか。
「しかし、まだ出来る。希望は残されている。」そう心から言えればいいのではないでしょうか。