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福島原発、照明がつかない中手動で弁を開け高濃度放射能を浴びる 放射能汚染の恐怖と闘う人たち 私たちにできることは

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「天皇陛下がビデオで話しているのは京都にいるからだよ。天皇陛下が京都に避難したら東京は本当にやばいって。」
 
「ガイガーカウンターを作る会社に勤めている友人がいるんだけど、社長が"交通費は会社が持つから、今すぐ関西方面より向こうに行ける社員は東京を離れて"って言ってる。」
 
「原発の事故で、有害な放射能がどんどん東京に来ている。これからもっとひどくなるみたい。子どもたちの健康に将来悪い影響が出てくる」
 
今日、女性ばかり7人、都内で行われたある集まりに参加したのですが、その時の会話の一部です。
私はその後別の用事があったので、否定も肯定もできないまま失礼してしまいました。一般的にはこういう認識なのだなと、正しい情報がいかに伝わっていないかを痛感しました。
 
16日東京の放射線量は0.054マイクロシーベルト。最大の茨城でも0.252マイクロシーベルトと「健康被害は全く心配ない。少し高いと言っても不必要に恐れる必要はない」と前川和彦・東京大学名誉教授は指摘しています。
 
例えば、胃のX線検査一回0.6ミリシーベルト、胸部のCTで6.9ミリシーベルト。100ミリシーベルト以下であれば一度に浴びても健康被害はありません。
(マイクロシーベルトはミリシーベルトの1000分の一という単位です)
 
ただし、500ミリシーベルトを一度に浴びるとリンパ球が減少し、明らかに人体への影響が出てきます。さらに1000ミリシーベルト以上になると悪心、嘔吐などの症状がみられ、7000~10000ミリシーベルトになると死亡するといわれています。
(以上3月17日・日経新聞参照)
 
高濃度の放射性物質放出が続く福島原発では、400ミリーシーベルト以上の悪状況の中、作業する人たちがいます。3月15日のヤフーニュースから要約してご紹介いたします。

照明がつかない真っ暗な建屋内で、作業の効率はあがらない。12日午後高圧になった1号機の格納容器内の蒸気を逃すための弁が解放され、容器に亀裂が入る最悪の事態はまぬがれた。
 
その作業にあたった男性は1号機の構造に詳しいベテラン社員。「タイベック」という特殊な全身つなぎ服とマスクを身につけ、手早く弁を開けたが、10分超で一般人が1年に浴びてもいい放射線量の100倍にあたる放射線を浴びて、吐き気、悪心を訴えて病院へ搬送された。
 
中央制御室で監視できる計器も、被災後、故障し計測不能なものがある。遠隔操作も不能で、原子炉冷却のために弁を開く作業も手作業でするしかない。
 
同原発で注水作業に当たる東電職員らは約70人。
注水が進めば原子炉の圧力が上昇し、崩壊の危険が高まるため弁を開いてガスを外部に放出しなければならない。ガスは放射性物質を含むため、放出は最小限に抑えなければならない。まさにギリギリの選択の連続である。

放射能汚染の恐怖と闘いながら、まさに決死の作業を行う方々がいます。
感謝の言葉しかありません。
 
今私たちができることは、間違った情報をむやみに流したりせず、必要以上にあわてないことだと思います。

この正念場、国民全員で乗り切りたいですね。

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