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「悩んで悩んで行き詰ったら寝てしまえ」 自分の中の天才を見つけるには

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考えても考えても良いアイデアが思いつかない。
そんな状況にだれしも陥ったことがあると思います。
 
人間の無意識の領域は広大で、気がつかないけれども素晴らしくクリエイティブな世界が起こっていると言われています。
しかし意識しようとすればするほど気がつかない。それどころか、無意識を操作しようとするとかえって反発して遠のいてしまう。
 
無限の可能性に満ちている無意識にどう処するか。
これからの知の課題だと思っています。
 
そのほんの一端が垣間見られるのが夢ではないかと思っています。
 
18世紀、バイオリニストのタルティーニが、作曲の筆が進まず悩んでいたところ、夜中、悪魔が現れて素晴らしい曲を演奏する夢をみたのです。起きるやいなやすぐさま曲を楽譜におこし、「悪魔のトリル」という名曲が完成しました。
 
数学者ボアンカレはある方程式が解けなく悩んでいましたが、眠っているとき解き方を学生に教えている夢を見ました。起きて大急ぎで書きとめたそうです。
 
また、ベンゼン環を見つけた人ケックレ。彼は考えても考えても思いつかずへとへとになって眠ってしまったとき、6匹の蛇がお互いの尻尾をかんで回っている夢をみました。炭素は六角形にくっついていたことを夢の中で発見したのですね。
 
画家のダリは夢の中の超現実的な世界を絵で表現したことで有名です。
夜中やおらガバリと起き上がり、キャンバスに向かうことも多かったといわれています。 

以前、作曲家の知人が話していたのですが、締め切り間近になっても、どうにも曲が思い浮かばす、明け方うつらうつらしたときに「神が降りてくる」瞬間を経験したことがあると話していました。
 
とにかく悩んで悩んで行き詰ったら、寝てしまうというのもありかなと思います。
 
そして私も、彼らのように天才ではないけれど、少しでも無意識の声を感じることができるように枕元にすぐ録音できるようiPhoneを忘れずに置いています。
 
天才とも言われている世界的作曲家のM・A氏が、
「夜中に酔っ払い、興に乗って曲を書く。すると”素晴らしい!傑作だ!”と思うものが書ける。しかし、朝目覚めてもう一度見るとたいしたことなかったりする。」
と、学生時代授業で語ってくれました。
さすがのM先生でもそうなのですね。ちょっと安心しました。
 
お酒に酔ってとか、何か他の力を借りて、というのは無意識の世界に処することにはならないようですね。

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