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「女というのはわからん。まったく。」 女性チームのリーダーに捧げる15のエッセンス

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男性チームのリーダーがあるとき女性チームを任されたらどうなるか。
 
元バレーボール全日本女子監督の柳本昌一さんは、著書「人生、負け勝ち」の中で、「私は男子でずっとやってきた。まず同じようなやり方でいったら、練習が機能しなかった。女子と男子、指導法はまったく別物だった。女心を理解しないとこれからの経営者や指導者は成り立っていかない。」と語っています。
 
この本の中で特に感銘を受けた15のエッセンスをご紹介します。

1、女子はいかにコミュニケーションをとるかということと、信頼関係に尽きる。
 
2、男子は一つのことを集中したらそれだけでないと気がすまない。女子は一つのことをしながらほかのいろいろなことに気を配っている。女子はどこかに余裕がある。
 
3、女性がもめているときは焼きもちが原因だ。女子はまんべんなく声をかけることがポイント。
 
4、女子は事務的な用件はどうでもいいときがある。それより「今日は良かったよ、でも笑っちゃったよ」と言うほうが大事なときもある。
 
5、男子は理論で押せるが女子はイメージでくる。
 
6、男子は直接階段式に伸び、女子は螺旋を辿るように成長する。
 
7、女子は意識が高い分、プライドは半端ではない。
 
8、一人一人成長の時間軸が違う。進歩する根っこをほめてあげる。
 
9、女子にしか分からない部分がある。女子には同性のボスが必要だ。
(柳本監督は吉原というキャプテンを入れた)
 
10、男性の考える根性論を押し付けてはいけない。
 
11、女性は男性と比べると「属する能力」は薄い。女子は指導者という「人」を見る。人についていく。
 
12、女の子に「可愛い」とか「それいいじゃん」とか言える男にならないとダメ。
 
13、女性ならではの特性、ニックネームを利用する。嫉妬心を刺激する。
 
14、バレーは、ボールに触っていない人間がいかに動くかが勝敗の分かれ目。リーダーはボールに触らないメンバーが活きているか死んでいるかをよく見ること。
 
15、指導はタイミング。植物を育てるのに似ている。コップ一杯の水をいつやるか。

 
12番は柳本監督のキャラクターもあるのでしょうね。誰だってほめられたら嬉しいものです。
 
13番について、個人的には指導するときニックネームでは呼ばないように決めています。
ニックネームで呼ぶ人と呼ばない人がいると寂しい思いをする人が出てしまいます。
12人程度のバレーチームならば上手くするとよいやり方だと思いますが、人数が20人以上になったらなるべく平等にしたほうが全体が円滑にいくのではないかと考えています。
 
合唱団は女性の割合が多いので、共感する部分が多く、大きく頷きながら読み進めました。
男性だから女性だから、と限定されない部分もあると思いますが、女性チームの指導者にはぜひ一度読んでいただきたい本です。

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