「風が吹いたら凧をあげろ」 成功する人に共通するある特徴とは そして成功する力を身につけるためには
ライフネット生命社長の出口治明さんは、60歳で保険会社を創業します。このとき、出口さんは「直感で決めた」と言っています。
その後出版された著書『「思考軸」をつくれ』において、その直感について書かれていました。
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直感というのは、その計算のプロセスを自分でも意識できないほどのスピードで「脳をフル回転させて得たアウトプット」であり、言語化は出来なくても、単に直情的に行動するものとは全く違ったものなのです。直感は「ストックしてある知識や情報=インプット」の量が多ければ多いほどその精度が上がります。
・・・・・(以上引用)・・・・・
人を好きになったり、料理を美味しいと思ったり、音楽に感動したりするのに理屈なんてありませんね。
しかし、よくよく考えると、人生の中で良い人にも悪い人にもたくさんの人と会い、美味しいものも不味いものもたくさん味わい、様々な音楽を聴いてきた、深い経験に基づく暗黙知が、最後に直感として働くのではないかと思います。
出口さんは、直感にもう一つの大事なことが必要だと言っています。
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「歴史に残る偉業を成し遂げた人」に共通する特徴は何だと思いますか?(中略)「風が吹いてきたときにそれを逃さず瞬時に凧を上げることのできる体力と知力の勇気、それと強運をもっている」ことです。単に才能に秀でているだけではダメなのです。
・・・・・(以上引用・・・・・
風が吹かないうちは何をやっても上手く行きません。しかし、いったん風が吹いてきたら、このタイミングを逃さないこと。この「風を読む力」を特に歴史書や伝記から得たと言っています。
「本は栄養です。たくさん読んでいれば自然と身についてきます」と出口さんはおっしゃいます。
そのための出口さん流読書術とは・・・・
1、緩いルールを作る
芥川賞や直木賞の受賞作品から読む、新聞の書評で取り上げているものを毎週最低1冊は読む、人から薦められた本をすぐ買って読む、など自分なりのルールを決めて、本を読む習慣を作る。
つまらなければ読むのをすぐにやめ、次の本を読む。それを躊躇してはならない。
2、分厚い本から読む
一番分厚く難解そうな本から読んでいく。薄い入門書は内容を要約し、抽象的にまとめたもの。全体像を知らずに要約ばかり読んでもその分野を体系的に理解できない。分からないことがあってもかまわず分厚い本を読み通せ。それを4,5冊読むと輪郭がわかってくる。そこで最後に入門書を読むと大事なことが一気に分かる。
小説や文学書も大好きだけれど、歴史、絵画、宗教、生物学、宇宙に関する本に目が無いという出口さん。
成功する力をつけるために読む本は、ビジネス書や自己啓発本ではなくて、歴史書や伝記。大事なことは過去にあり、歴史は繰り返すということなのでしょう。