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ライフワークとしての学びを考えます。

良い声とは?良い発声のコツとは?いつもどおり普通の声でいいのです 自分の持っている楽器を生かすその方法とは

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歌は簡単です。
いつものしゃべっている声でそのまま歌えばいいからです。
ヴァイオリンのように何億円もする特別な楽器を取り付ける必要もなく、みんなが持っている喉で大丈夫。
「えっ?この声のままでいいの?」と思われた方。私も最初はそう思いました。
 
実は、この「いつもどおり」が難しいのです。
 
「発声ってこんな感じかな」というイメージや、「オペラ歌手ってこんな響きで歌ってたかな」という思い込みなど、いろいろな余分なものがくっついて、「いつもどおり」から離れてしまうのです。本当はみんなそれぞれ素晴らしい声を持っているのです。
 
2010年8月21日、私が指導を務める合唱団コール・リバティストに、テノール歌手の有銘先生をお招きしての練習を行いました。
 
有銘先生はオペラを歌ってらしただけあって、体をいかに良い楽器として鳴らすか、ということをよく研究しておられます。
 
まず声を鳴らすこと。
 
発声は喉にある二枚の帯(声帯)が閉じて、息によって摩擦が起こり、振動することによって音が鳴ります。

そのためには声帯が厚くなっては鳴りにくいのです。
声帯を引っ張って薄くしていくことで音がなってきます。
 
弦楽器は強い張力で弦を張って音を出しますね。
弦が緩んでいると、音は鳴りません。
同じです。
 
息が混じったような声。
これは「喉声」と言って、緩んで鳴っていません。
 
単純に言うと、まっすぐに出し、いつもしゃべっている声、つまり地声からスタートさせます。
ゴスペルを歌う黒人歌手が出す、あのパワフルで鋭い声。
彼らの喉は、ものすごく薄くピンと張っています。
そこから少しテクニックを用いて、クラッシックかポップスに分かれていくのです。
 
まずは、「普通の声」から発声をスタートさせることが大事です。
地の声から発声を覚えていくことで、音がピンポイントで当ってきます。そうすると音程がとりやすく、ハーモニーが綺麗に構成されるようになるのです。
 
さらに声がまっすぐ通ります。
2千人のホールで、小さく歌っても聴こえます。
しかし、「喉声」だと、残念ながら大きくしても小さくしても聴こえないのです。
 
この日教えていただいた簡単にできるトレーニング方法を一つご紹介します。
 
「Gag Gag Gag Gag Ga~」を「ドレミレド」で音程を変えてやってみてください。
高音で「a」が苦しければ「Gug」または「Gog」で試してみるのも個人的には良いと思います。
 
良い発声のコツ。
それは、今まで持っていたイメージを一旦忘れること。
 
でも、これって意外に難しいんですよね。

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