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音楽のピアノやフォルテ 本当の意味とは

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皆さんは、音楽の授業で習ったピアノやフォルテなどの意味、どのように覚えましたか?
 
これらの言葉はもともとイタリア語です。
 
「ピアノ」。
「弱く演奏する」という指示です。
イタリア語本来の意味は「優しく」「静かに」「穏やかに」。
足を怪我している人に「Piano」「そっとね」と声をかけてあげるとき使います。

「フォルテ」は「強く演奏する」ですが、「深い、力がある」などの意味も含まれます。
 
実は、こんな潤いのあるニュアンスにあふれているのですね。
 
8月7日。私が指導を努める合唱団コール・リバティストにて、テノール歌手の有銘先生をお招きして練習を行いました。
 
有銘先生は言います。
「楽譜に書いてある楽語や言葉の元々の意味を知るとさらに表現が面白くなる」
 
例えば「アレグロ」。これは「早く」演奏します。
しかし、もともとは「陽気、快活」という意味です。

「ヴィヴァーチェ」。これも「早く快活に」ですが、「元気」という意味も含まれます。
「プレスト」。「急速に」ですが、「急いで!」というニュアンスも感じとらなくてはなりません。
「クレッシェンド」。これも「だんだん強く」だけではなく「成長する、大きくなる」という意味なのです。
 
この日練習した萩原英彦作曲「ふるさと」の最初に「soave」と書いてあります。
 
これは「優しく」のほかに、「甘い、柔らかい、穏やか、物静かに」などの意味もあるのですね。
そしてその横に、メッツォ・ピアノとあります。
メッツォは「半分」と言う意味。あまり弱すぎなく、そして限りなく優しく穏やかに演奏するのです。
 
病院のベッドからふるさとを想う詩人。
それは現実なのか、それとも詩人の精神だけがふるさとに帰っているのか。
 
音符だけではなく、指示されている記号や言葉からもニュアンスを読み取ることができます。
 
そして「言葉」。
 
言葉が伝わるように発音、発語すること。
そのためには、自分の持っている喉を生かせるポジションで歌うことです。
前に前に。上に上に。
もぐってしまっては言葉も響きも聴こえなくなってしまします。

先生は、それを何度も繰り返していました。
 
合唱は言葉のある音楽。
詩の意味が伝わるようにすることの難しさと面白さを日々学んでいます。

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