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南さんの選んだワインで心遊んだ夕べ

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6月29日、ブロガー今泉さんのご紹介で、初めて南喜一朗さんのワイン会に行ってきました。
 
南さんは、29歳のとき史上最年少でブルゴーニュの「シュヴァリエ・ド・タストヴァン」を受賞したほどのワインの達人です。
 
この日、南さんがセレクションしてくださったワインは6種類。
 
メルシャンの、甲州きいろ香が、マグナムボトルで出ていたのには驚きました。
どこにしまっておけばいいのか、と思うほどのノッポなボトルです。
キリリとしてフレッシュでキレイな味。チャーミングな声で転がす、コロラトゥーラ・ソプラノの歌声が聴こえてくるようです。
 
南さんといえば、とにかくブルゴーニュなのかな?という先入観があったのですが「良いものは良い」と判断できる懐の深さを感じました。
 
選んでくださったワインすべて美味しかったのですが、私が特に気に入った白はムルソー ナルヴォー 2007 バロ・ミロです。
ナッツやハチミツのようなコクとボリュームを感じます。
温野菜にジェノベーゼソースとオリーブオイルだけのシンプルな料理をあわせていましたが、料理の存在感が軽いほうがかえって有り難く思えたほど、それだけをゆっくりと味わいたいような白でした。
 
南さんは、「ワインは自然です」「ワインは愛情です」とおっしゃいます。
 
「都会に住んでいながら、ワインを飲むとお花畑であったり、草原の香りであったり、森の空気を感じたりする。
もし、ボクが田舎に住んでいたら、田んぼの見えるところで焼酎だけでもいいかもしれない」
 
「ワインのつくり手は、とても愛情を込めてワインをつくっているのです。」
 
「ワインの声が聞こえてくるようになるとワインが面白くなってくる。
ワインの方から寄ってくるんだよ」
 
私が「ワインから愛されているということなんですね?」と言うと、大きくうなずいてくださいました。
 
学生時代はカメラクラブに在籍なさり、かなりハードな飲み方をなさったそうです。
「でも、安くて美味しくない酒ばかりで。その中で一番ビールがマシだったよ。社会にでたら会社の飲み会は恐くなかったね」
若くしてシュヴァリエ・ド・タストヴァンとなった南さんですが、それを聞いてちょっと安心しました。
 
南さんのことを学生時代から知っている人が同席していましたが、その頃からもうすでに今の片鱗はうかがえたとのこと。
 
揺ぎなき信念でワインを語る南さん。
圧倒的な巨匠の存在感を感じさせてくださいました。

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