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「ドジっ娘リーダー奮闘記」(その1) ドジっ娘リーダーは意外としっかりもの

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「ドジっ娘リーダー奮闘記」(小俣光之、鈴木麻紀共著)を読みました。
 
紀伊国屋書店二子玉川店で手にしたとき、ビジネス書とは思えないような漫画ベースのかわいらしいポップな表紙に新鮮な驚きを覚えました。あらかじめ電話予約をして行ったのですが、書店の店員さんが書棚から探し出せなかったほどビジネス離れしています。
しかし、これが中身を読んでみると侮れない奥深さ。
 
私自身、ピアノ指導者として、合唱指導者として、また合唱団の代表として、リーダーの立場にあります。
ITmedia エンタープライズで、この連載が始まった当初から読んでいました。
ちょうど、私も合唱団を立ち上げて、リーダーとして悩み始めた時期でもあったので、しん子ちゃんはとても共感度が高く、まるで自分自身を見ているようだったのです。
 
ピアノを演奏する人はどちらかというと職人気質で、たくさんの人のリーダーとして動くことに慣れていない場合が多いのです。
「立ち上げる」ということは、ただ呼ばれて指導に行っているのとは天と地の差でした。
4年間でどれだけの地雷を踏みまくってきたことでしょう。結局、実体験して初めて学んでいったような気がします。
それに比べると、しん子ちゃんは輩田さんという優れた上司から学んで、意外としっかりもの。ドジ度からいうと、私の方が高いかもしれません。
 
この世界は、割と年齢が自分より上の方を指導することも多くあるのですが、どうやって指導したらいいのか、仕事をお願いしたらいいのか、といった迷いがありました。
「先生」と呼ばれながらも、やはり敬う気持ちを持ち続けることが必要なのだと思っています。
そこまで気づくのに、周囲の皆さんが大きな気持ちで温かく見守ってくださっていたのだと思います。
第18章で、自分のやり方は間違っていなかったということが分かり安心しました。
 
合唱団でも各パートに「パート・リーダー」がいるのですが、面白いもので、リーダーが変わるだけで、そのチームのカラーや、声までが変わります。中にいる人たちは変わらないのに、です。リーダーのキャラクターが素直に反映されるのですね。
 
どうすれば、皆が実力を発揮し、良いチームになっていけるのか。
それはリーダー次第だと思います。
この本は、難しいビジネス用語もほとんどなく、誰にでも読みやすく書かれています。
音楽指導者にも読んでもらいたい一冊だと思います。

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