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ライフワークとしての学びを考えます。

味覚を取り戻す

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調味料に良いものを使うとそれだけで美味しい料理ができます。
調味料は料理の腕前をカバーしてくれるのです。
塩、しょうゆ、みそを変えてみるとかなり違います。
 
私が今気に入って使っているしょうゆは、丸中醤油。
和え物に、お豆腐に、たらっとかけるだけでも美味しくなるしょうゆです。
 
外食したときには、必ずその店のしょうゆを味見します。
香りや味を段階的にみるようにしています。
最初、そして味わったとき、それから余韻。
しょうゆはワインと似ていて、作り手によってかなり味が違いますね。
美味しいしょうゆを置いている店は料理も美味しいと思います。
 
塩もそうです。
良い塩は、ただしょっぱいだけではない、甘みや旨みが感じられます。
 
水も、日本のまろやかで甘い水と、ヨーロッパの力強い水とでは全然違いますね。
 
外食をすると、だしによる強い旨みを脳が覚えてしまい、しばらくなかなかそこから抜けきれず、家での料理に迷いが出てしまうのです。
そうは言っても、外ではだしの料理も好きで食べます。
でもこの頃、自分ではほとんどだしを使わなくなりました。
 
だしを使わないで料理してみると、じゃがいもの旨み、ごぼうの香りなど、ピュアに、豊かに感じられることが分かりました。
だしが、素材の本来もっている美味しさより勝ってしまっていたのですね。
 
昔の人は100種類もの味を区別する力があったそうですね。
こういう感覚というのは、常に磨いていないと落ちてしまいます。
良いものを段階的に味わっていると感覚が研ぎ澄まされて、味わうための神経がよみがえってくるような気がするのです。
 
一昨日話していた知人が、「私、天気予報なんて必要ないよ」と言っていました。
 
湿度や風向きで、草の匂い、大地の匂いを感じ、これから晴れるなとか、雨が降るなとか、天気が予想できるのです。
お家が農家をしていて、とくに天気には敏感だったそうです。
 
味覚にしても、嗅覚にしても、本来持っている微妙なセンサーを取り戻していくことをしていかなければと思います。

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