空気を読むことが得意な日本人に向いている音楽とは
私が指導を務める合唱団コール・リバティストの女声練習会日記(3月14日)です。
小屋敷先生の指導でした。
「合唱は、周りの空気を読むことが大事です。」
日本人は空気を読むことが得意だと言われています。
もともとはヨーロッパの音楽なのですが、実は合唱は日本人にとても向いているのです。
「アンテナを張って、どういう方向に音楽が向かっていくか、譜面に書いていないことを感じて演奏してください。
風にのるように表現すること。」
「決められたことばかりではありません。
演奏はその場限りの行為。
昨日と同じということはないのです。
スーパーでいつも同じところに同じお客さんがいるということはありませんね。
お買い得はその日その日で違うから、今日は魚?それとも果物?というようにいつも場所を移動しています。
演奏も一緒です。」
とマエストロはおっしゃいます。
演奏は、ある程度経験を積んで基礎が出来てきたら、今度は第6感を働かせてイマジネーションを解き放つようにしていきます。
イマジネーションを生かすために、演奏家は自分の心を扱ことを覚えていきます。
例えば、何か嫌なことがあったとします。
それをいつまでも考えているのは、辛いようでいて実はラクなこと。
忘れるようにしたり、心を前向きにしたりすることは、地球の重力に逆らうのと一緒で、とてもエネルギーのいることだと思います。
音楽の表現も、これと似ているところがあります。
気分が乗らないときは、どうしても暗い声になってしまいがちですね。
虫が羽をいっぱいにふくらませて鳴くように、一人一人が自分の心を音楽に向かわせることが大切です。
そして集団音楽は、個人が主張することより、
「組織の一分子となることを考えられる」ことが優先されます。
全員で神輿をかつぐようなイメージです。
それが出来るようになると、アマチュアであろうとも、一人では到達することができないような高いレベルの音楽を演奏することが可能になるのです。
練習最後に「光る砂漠」の「再会」を練習しましたが、技術的には以前よりかなり洗練されてきたように思います。
これからがさらに楽しみになってきました。