音痴を直す方法
2010.2.20.リバティスト練習日記
私が指導を努める合唱団コール・リバティストの練習日記です。
今日は秋島先生のご指導でした。
発声について、基本知識の説明がありました。
声を出すとき「お腹から声を出すように」と言われた方は多いかと思います。
科学的にいうと、声は声帯から出るものであってお腹からは出ません。
正確には「お腹を使う」ということなのです。
それでは「お腹の使い方」ですが、まず声を出すためには、肺から声帯に息を送り込まなくてはなりません。
肺は袋状になっていて、その袋をしぼり出すように押し上げる作業が必要です。
そのために、腹筋、斜腹筋を使い肺をポンプのように押し上げます。
押し上げ方はやや斜め上に押し上げるように、すい臓に向かって腹筋を使うようなイメージです。
そのときポンプはなるべくたくさんに使えるように、あばら骨を上げて肺を十分に開きます。
だからオペラ歌手は姿勢が良いのですね。
お腹が使えるようになったら、次は音程です。
首のところにある「輪状喉頭筋」という筋肉が声帯を引っ張ることにより音程は作られます。
声帯が伸びると音程が上がり、緩むと音程が下がるという仕組みです。
これはギターの弦を引っ張ると音程が上がるのと同じです。
輪状喉頭筋はこのような動きをつかさどっている大事な筋肉なのです。
一般的に「音痴」と言われている方の97%はこの輪状喉頭筋が未発達のため、思った通りの音が出せないということが多いのです。
それでは声の高さと声帯の状態を画像で見てみることにします。
★人によってはちょっとグロテスクに感じられる画像かもしれませんので、ご興味のある方のみご覧ください。
⇒リンク
声が高くなると声帯が伸びるのがお分かりになるでしょうか?
声が低くなると声帯は短く合わさった状態になっていますね。
それでは残り3%、これは耳に問題があり音程の高低が聞き分けられない場合で、こうなるとかなり難しいそうです。
専門医に診察を受ける必要があります。
しかしほとんどの方は先天的に音痴ではありませんので、輪状喉頭筋を鍛えることにより克服できるそうです。
そのやり方とは・・・・・。
鍵盤楽器を用意し、ドからソまでくらいの狭い範囲で無作為に鍵盤を叩きそれに合わせて「ア~」と声を出していきます。
それがスムーズに出来るようになったら、次は音程をドからもう一つ上のド、1オクターブくらいの範囲に広げて同じように行います。
そして音程をどんどん広い範囲に広げていき、これを毎日5分くらい行うと音痴と言われている人でも、だいたいは思ったとおりの音が出せるようになります。
音痴は生まれつきだから仕方ない、と思ってあきらめていた人が多いかと思いますが、こんな簡単な方法で音程が取れるようになるんですね。
今日は他にブストの「アヴェマリア」「オーマーニュムミステリウム」「パーテルノステル」の曲も練習しました。