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愛情をそそぐことで返ってくるもの

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2010年2月13日コール・リバティスト練習日記

私が指導を努める合唱団コール・リバティストの練習日記です。

この日は小屋敷先生のご指導で、ブストの宗教曲「オー マニュム ミステリウム」と「アベマリア」「パーテル ノステル」を歌いました。

小屋敷先生は、
「前より良くなった。パート練習の成果が出ていますね。」
とおっしゃってくださいました。

パート練習は、午後の13時から17時まで男声と女声に分けて行っています。
そこでしっかり基礎練習をして、18時よりマエストロの指導になります。

通常アマチュア合唱団は、いろいろな事情によって、大切な基礎練習を行わずにマエストロの練習に入ることがほとんどと言っていいと思います。
そうすると、予習不足による音の間違いとか、前回と全く同じ注意を繰り返させてしまったりとか、本来あるべき音楽の表現まで及ぶ芸術的な内容の指導が受けられない状態になってしまいます。

プロの合唱団は経験や実力が段違いですから、一人一人がしっかりと練習してくれば、その場ですぐに音楽的な練習に入ることができます。
プロとアマチュアの大きな違いはそこにあります。

私は、人一倍の努力や献身を惜しまないアマチュアの懸命さを愛するのですが、仕事を持っているため、聴かせる音楽を演奏するにはどうしても時間が足りません。
貴重な少ない時間で、一生懸命アマチュア同士で、不毛な努力をしてしまうのを多く見て来ました。
そこをサポートできる指導ができないか、そしてこれを誰かがやらなければならない、と思いました

プロの指導が入らなければ、一般のアマチュア合唱がレベルアップすることはとても難しいと感じたからです。

そこで、土曜日の午後も練習入れることで実質週2回の練習に相当し、しかも濃い内容の練習ににすれば、レベルの高い合唱団と肩を並べられるくらいになると思いました。
基礎的な練習が終わっていれば、マエストロ稽古の効率が何倍にも上がるのです。

私は、素直でやる気のある人ならどんな人でも、聴く人も演奏する人も感動するような合唱ができると信じています。

この日は、曲の音にはだいぶなれてきたのですが、さらに「もっと気持ちを込めること」、「他のパートを聴いてさぐりあうことがアンサンブルの極意」、ということを教えていただきました。

「合唱はね、他の人に無関心はいけません。
無関心は最大の罪だと思ってください。」

「曲に愛をそそげばそそぐほど返ってきます。
何で返ってくるかというと、お客様の拍手であったり、『ありがとう、すごく良かった』という感謝の言葉であったりします。」

「音楽は裏切りませんよ。
苦しいときこそ音楽をしてください。」

聴く人に音楽の感動を届けられるように、気持ちのこもった良い演奏ができるように、これからも一回一回良い練習を積み重ねていくようにしたいですね。

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