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鳥のように高いところからの俯瞰はできませんが、ITのことをちょっと違った視線から

春の暖かい日差しの中、初ハーレー試乗をしてきた

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 バイクに興味がない人も、ハーレーダビッドソンというバイクを知らない人はいないだろう。アメリカンバイクの象徴的な存在であり、独特のスタイルとサウンドは強烈なインパクトを持っている。

 そのハーレーダビッドソンは、誕生から今年で110周年。日本に上陸したのは1913年(大正2年)で、こちらは100周年となる。100年以上にわたりバイクという1つの製品を提供し続け、市場において確固たる地位を築いているハーレー。これは、企業のブランディングのモデルとしてもかなり立派な存在だ。

 とはいえ、ハーレーがすべてのライダーに好かれている分けではない。好き嫌いは、比較的はっきりしている。まあ、それだけ個性が強い存在であるからこそのハーレーなのだ。さて、自分としては、比較的ハーレーに対してはニュートラルな感覚を持っているライダーだと思っている。特別好きではないけれど、嫌いではないという感じ。

 30年近くバイクに乗り続けているが、じつはハーレーには乗ったことがなかった。友人のカスタムしたハーレーに跨がらせてもらったことはあるけれど、きちんとエンジンをかけ、それなりの距離を走ったことはない。なのでいままでは、ほとんど知らないのに知ったかぶりで、ハーレーについて語っていたわけだ。

 それもなんだなぁと思っていたら、ハーレーの試乗会がありますよとのお誘いを受けた。さっそく参加したのは「Harley-Davidson DEMO RIDE CARAVAN in TOKYO」というイベント。ちょうど東京モーターサイクルショウが開催されており、それに合わせてお台場で開催されたハーレーのプライベートイベントだ。

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 今回は、じつはプレスということで参加させてもらった。なので、しっかりと試乗の様子をレポートしたい。場所はお台場K区画という、大きなイベント時には臨時の駐車場などに使われるかなり広いスペース。そこに、2013年モデルの各種ハーレーが展示され、さらには各地のショップが厳選した中古車なども展示即売されているといった感じ。ショップではウェア類もかなり割引して販売しており、もう少し時間があればじっくりと革ジャンを選びたいところだった。

 肝心の試乗会は、このK区画の中を走るのではなく、きちんと公道を走行する。距離は1、2km程度だろうか。K区画の周囲をぐるっと一周する感じだ。今回は10種類の試乗マシンが用意されていた。希望者は、乗りたいマシンを自由に選ぶことができる。基本的には1人で3種類のバイクに試乗できるが、さらに希望すればもう3種類乗ることが可能だ。

 公道を走行するので、受付で免許証の確認のための手続きが必要だ。午前中の早い時間帯は空いていたけれど、お昼くらいから参加者が増えてなかなか順番が回ってこなくなるので、たくさんの車種に乗りたい人は、なるべく早くから参加することをお薦めする。今回は、時間があまりなく2車種しか試乗できなかった。最初に試乗したのがこれ。

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 「FXDB ストリートボブ」というマシン。ハーレー初心者としては、なるべく国産車に近い感じで、乗りやすいものからということでこれを選んでみた。排気量は1,584CC、車重は305kg。エンジン形式はTwin cam 96というやつで、燃料供給型式はインジェクションだ。ハーレーも着実に進化している。

 シート高は低いけれど、それなりに横に張り出したパーツもあり、168cmの身長では両足べったりというわけにはいかなかった。まあ、脚の置き場を変えれば、ほぼかかとまでつくけれど。メインスイッチはタンクの上のメータの下側にある。ONにしてセルをまわせば、それほどの振動もなくスムースにエンジンが始動する。音のほうもノーマル仕様なのでかなり静かだ。普段自分が乗っているのはカワサキのGPZ900Rという古いバイク。これと比べると、ステップの位置が大きく異なる。思った以上に前のほうにあるのだ。なので、自然と身体は起きる。慣れていないので、最初はかなり「姿勢がいい座り方」になっていたかも。

 1,584CCのエンジンなので、クラッチは重いのかなと思ったらそんなこともない。下の写真でもわかるように油圧式でもないのにむしろ軽いと感じるくらい(ちなみに写真はストリートボブではなく次に乗ったソフテイルのもの)。そしてこれだけの排気量があるので、トルクは十分。たいしてスロットルを開けなくてもエンストする心配はあまりない。

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 マシンに跨がった段階で、スタッフから基本的な操作法の説明がある。ウィンカースイッチが左右に分かれているのが特殊だけれど、それ以外はとくに国産車と異なるところはないようだ。説明の後に、半クラッチとリアブレーキ操作だけを確認し、OKであればいざスタートだ。

 300kgを越える車体でも、跨がって走り出してしまえば、なんら重さを感じることはない。シート高も重心も低いので、立ちゴケする心配もほとんどないだろう。ハンドル操作も、最初想像していたものよりは軽い。以前、ヤマハの750CCのアメリカンバイクに乗ったことがあるが、それよりもハンドル操作性は軽くて扱いやすい印象だ。

 ハーレー初心者の自分が、初ハーレーでちょっと戸惑ったのがギア操作。このバイクも6速のミッションなのだが、今回の試乗中ではペースが遅いので3速に入れるのがやっと。ほとんど2速で十分な感じだった。国産のリッタークラスのマシンでも、街中ではどちらかというとせわしなくギアチェンジをして乗ることが多い。ハーレーの場合はあまりギアを頻繁に変える乗り方は向いていないようだ。エンジンがV型2気筒というこで、いくらツインカムでもそれほどスロットルワークに対し俊敏にエンジンが反応する分けではない。なので、ギアチェンジもゆったりした気持ちでゆっくりとやるのがコツかも。もちろんスロットルワークも、いつもよりやさしくゆっくり行ったほうがスムースに乗れる。

 ステップ位置に慣れていないのも、ギア操作がスムースにいかなかった原因かもしれない。さらに、左右に分かれているウィンカー操作が気になって、最後はちょっとあたふたとしてしまった。とはいえ無事に会場にもどって、試乗はあっと言う間に終了。最初の試乗は、国産車との違いを確かめるだけに終わった感じだ。

 さて、もうちょっとハーレーらしい車種に乗ってみようと、次に選んだのがこれ。

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 「FLSTC ヘリテイジ ソフテイル クラシック」というモデル。もうちょっといかにもハーレーらしい重厚なやつもあったけれど、初心者としてはくれくらいにしておこうと。先ほどのバイクと排気量は同じ、装備がついているぶん車重は重くなって341kgもある。ハンドルマウントのカウルというか風防やリアにバックもついていて、いかにもツーリング向き。2人乗りにも向いていそうだ。

 こちらのバイク、じつはストリートボブとはけっこう違うところがある。それがリアのブレーキペダルとギアのシフトバーだ。ブレーキペダルは車用かと思うくらいの立派なやつがついている。

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 これ、どうやって踏んだらいいのかと戸惑う。この大きさだと、なんかえらい効くんじゃないかと恐る恐る踏んでみる。すると、意外にストロークがあってじわっと効く感じ。この効き方ならロックすることもないか。まあ、こういうブレーキもハーレーらしさなのだろう。とはいえ、試乗中に慣れることはまったくできなかった。あとで、カタログを確認したら、この車種はABS付きなので、結構ラフに扱っても大丈夫だったかもしれない。

 で、もう1つのシフトバーはこんな感じ。

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 普通のバイクと異なりシーソー式になっているのだ。かといって、ホンダのスーパーカブのようにロータリー式ではない。たんにシーソー式になっているだけで、ギアを上げて行く際につま先でかき上げずに、かかとで蹴り下ろすことができるのだ。これ、細かい操作には向いていないが、おおらかな気持ちで「ガコン」と蹴り下ろすと、いかにもハーレーに乗っているなぁという気分にさせてくれる。それがけっこう気持ち良い。こちらの操作のほうは、じつはけっこうすぐに慣れることができた。

 このソフテイルも、走り出してしまえば車重は感じない。装備がついているけれど、ストリートボブとたいして変わることのない操作性だ。ハンドリングも軽いので、はっきりいって乗りやすいのだ。乗る前までは、ハーレーって「乗りにくいに違いない」と思っていたけれど、いや最近のはじつに乗りやすい。エンジン音も排気音も静かだし、振動も思ったより少ない。北海道などのツーリングには最適だろうなぁと思いをはせる。こういうのも資金的な余裕があれば、手許に1台あってもいいのかもと。実際にはストリートボブが170万円越え、ソフテイルとなると230万円くらいするので、おいそれと手は出ない。

 じつはハーレーのような高級輸入バイクは、国内ビジネスはけっこう順調だったりする。それだけ、大型のバイクという存在が若者ではなく大人の趣味として確立しているのだろう。いま話題のTPPが決まると、じつはこれら大型輸入バイクはもっと普及する可能性もある。ほぼ海外と同じ仕様のまま輸入できるようになったりすれば安くなるかもしれないし、もしかすると高速道路の料金が安くなったりするかもしれないのだ(これは個人的希望か)。

 ここ最近、バイクに乗る機会がめっきり減っているのだが、こういう機会も利用してもっとバイクに乗ろうと改めて思わされた試乗会だった。もちろん、自分のバイクももっと乗らなきゃなぁと。またこういう機会があったら、是非とも参加したい。

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