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ジェントルマンシップと礼儀で強いチームを作る

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 ラグビーはいまはオフシーズン。多くのチームが北海道や菅平で厳しい夏合宿に臨んでいるところだ。

 さて、日本ではトップリーグという企業チームのトップレベルの試合よりも、大学ラグービーのほうが人気が高い。国立競技場を満席にできるのも、早稲田と明治が対戦する早明戦だったりする。そんな大学ラグビーの雄、早稲田と明治、早稲田は2年連続で大学日本一に輝き、今シーズンは史上初の3連覇を目指している。一方の明治はここ最近低迷しており、昨シーズンは24年振りに大学選手権出場を逃すといった状況だ。起死回生の切り札として、元日本代表の吉田義人氏が今期から新たに監督に就任している。

 この、ある意味対照的な状況となっている2校のラグビー部が、今期は礼節を重んじることを目標に掲げているという話が、日経新聞の別冊である『THE NIKKEI MAGAZINE 7月号(第74号)』に掲載されていた。早稲田の中竹竜二監督は、現サントリーサンゴリアスの監督である清宮氏から引き継いで4年目のシーズンを迎えている。彼が今期掲げたテーマが「ジェントルマンシップ」。一方の吉田監督が、就任時に掲げたのが「礼儀」だ。

 ジェントルマンシップの中身は、普段の生活のなかでゴミを拾うであるとか、モノをきちんとかたづけるなどの、なにを大学生に今更というような基本的なマナーのようなものだ。吉田監督の礼儀は、グラウンドに入るときには一礼するであるとか、授業にしっかり出るなどの、これまた運動部であればかつてはごく当たり前の決まり事であろう。

 記事によれば、何故こういったことを改めて徹底するのかという問いに、両監督とも同様なことをコメントしている。中竹監督は、挨拶は試合中のコミュニケーションにつながるし、ゴミを見つけて無意識に拾えるようになるということは、試合中にこぼれ球や見方のミスにも自然と対応できるようになると。吉田監督は、私生活で細かいことに気を配れなければ、試合でも細かいことを追求できないとのことだ。

 試合や競争に勝てばいい、勝つためには反則にならなければなんでもすればいいというのではなく、大事なのは普段からの振る舞いこそが試合の結果につながるという話し。なんだか、久々にいい話を聞いた気になった。仕事ももちろん、これと同じように考えてやるべきだなぁと改めて思う。自分の普段の振る舞いを見直す必要がありそうだ。

 こんな両校の冬の対戦が、いまからすごく楽しみになってきた。

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