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Oracle Fusion Applications第一弾

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 先日、日本オラクルでは、ブロガー向けに説明会を行った。この説明会、きわめて柔らかぁい催しで、夕方18時半に開始となった段階から、日本酒とおつまみが振る舞われるという中で、Oracleの新しい戦略を聞くというものだった。

 机の上はこんな感じ。余談だが、当日振る舞われたのは鳳凰美田という栃木県の薫り高いお酒だった。ちなみに、左側のつまみは、からすみだ。

 この日午前中には、夕方の柔らかい説明会と同様の内容で記者向けの発表が行われている。このときには、内容的に2つのことが発表されたのだけれど、インパクトの大きかったiPhoneがらみのことが注目されたようで、そちらのネタはITmediaの記事にもなっている。

 iPhoneをビジネスアプリケーションの端末にというのは、Salesforce.comでも先行して注力している。AppleでiPhone用のツールキットを出しているので、iPhone用に最適化したクライアントを作るのもそれほど難しいことではないらしいと聞いている。今後、エンタープライズアプリの対応が加速すれば、鈍化したと言われているiPhoneの日本での普及が、再び加速されるかもしれない。そのためには、記事にもあるようにいくつかある障害を取り除く必要はありそうだ。

 当日、もう1つ取り上げられたのが、Social CRMという新たなソリューション。これは、従来の組織ヒエラルキーの中で利用してきたCRM、つまりは上司が部下の営業活動を管理、監視するといった目的から生まれたCRMであり、それに対してSocial CRMは個人のネットワークから生まれる情報を活用するCRMという、新たな世界を求めるものだ。個人のネットワークから生まれる情報の活用というのが、じつは上記のiPhoneなどのモバイル端末の積極的な活用にも繋がるのだった。

 で、このSocial CRMを実現するための最初の製品(サービス)として提供されるのが、この日発表された「Oracle Sales Prospector」だ。これは、営業現場の生産性の向上を支えるツール。昨年のサンフランシスコでのOracle OpenWorldでOracle Fusion Applicationsは、まず最初にCRMのところから出てくるという発表がされていたが、じつはこのOracle Sales Prospectorがまさにその第一弾となる製品なのだ。特長としては、見込み客に対する製品やサービスのリコメンデーション機能などが挙げられる。

 これ、SaaS形式で1ユーザー月額34,240円という価格で提供されるとのこと。既存のSiebel CRM On Demandのサービスを置き換えるものではなく、より大きなOracleのCRM戦略を支えるものとして、今後は位置づけられていくのだろう。

 Oracle Fusion ApplicationsのCRMは、このSales Prospectorを皮切りに、Sales Campaigns、Sales Library、Deal Managementと順次サービスが提供され完成してくるようだ。このあたりは、来週のOracle OpenWorldで明らかになるのかもしれない。ということで、2008年にはOracle Fuison Applicationsを提供するという約束は、とりあえずは守られたということになる。その中身や価格などについて顧客の評価が得られるものかどうかの判断には、まだまだ少し時間が必要そうではある。

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